薬剤師が未経験で転職しやすい職種は?転職時の注意点とは?
転職しようと考えたとき、どうせなら今まで未経験の職種にチャレンジしてみたいと思いませんか。
未経験な職種で色々なことを覚え挑戦することで今までと違う自分に出会えたり、今まで知らなかった知識が付き、新たな人間関係が生まれ、自分の人生が豊かになります。
未経験の職種なら新しいことがいっぱいで毎日わくわく感も味わえます。
「今まで薬局で働いていたけど病院に転職してみて毎日新しい発見があって楽しい」と知り合いの薬剤師さんも言っています。
このように期待がいっぱいの未経験な職種への転職ですが注意しないとこんなはずではなかったのにということが起きることがあるそうです。
そこで今回は、薬剤師が未経験で転職しやすい業種は何かや転職するために押さえるべきポイント、見落としがちな落とし穴についてご紹介します。
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未経験で転職しやすい業種
未経験な職種への転職を考えたとき、どんな職種なら転職しやすいのか気になると思います。
この業種がいいと決まっていないなら、スムーズに転職しやすい業種を選ぶのもいいですよね。
転職しやすい業種の方が未経験からの転職の先輩も多そうだし優しくしてくれそうだなとも思います。
・大手の薬局
大手の薬局は研修・教育体制が充実していることが多いためです。
未経験ですと研修や教育体制が整っていた方がそうでないのと比べ速く仕事を覚えることができます。
また、知識や技術のスキルアップの面でも成長が速くなるのが嬉しいポイントです。
大手の薬局だと、教育部門があることも多いです。
そのため、大手の薬局は小規模な薬局などと比べても研修・教育が充実しており未経験でも転職しやすいと言えます。
・OTCメインのドラッグストア
OTCに特化しており取り組みやすいためです。
処方薬の調剤・服薬指導がないためOTCに特化しており勉強に取り組みやすいです。
処方薬ですと、薬局や病院で処方薬を調剤・服薬指導している方はしていない方と比べ経験がありますが、OTCは薬局や病院勤務をしていた薬剤師でも扱った経験が少ないことも多く経験値に差が出づらく未経験でも取り組みやすいです。
このことより、OTCメインのドラッグストアは薬局や病院勤務の経験値での差が出づらいため未経験でも転職しやすいです。
・慢性期病院
比較的業務に余裕があるからです。
業務に余裕がないと未経験者に指導をする時間が取りづらいです。
慢性期病院では患者の状態が比較的落ち着いており薬の変化が急性期病院と比べ少ないです。
そのため、業務に余裕があり、未経験者に対応する時間も取りやすい傾向があります。
以上により慢性期病院は急性期病院などと比べ未経験者に対応する時間を持ちやすいため、転職に向いていると言えます。
・SMO(治験施設支援機関)
医薬品の説明や医療者間コミュニケーションの経験を活かせるためです。
そもそもSMOは他の職種に比べ聞きなれないと思います。
そこでSMOとは何か少しだけ説明します。
SMOとはSite Management Organizationのことで病院など医療機関に治験コーディネーター(CRC)を送り治験の支援をする仕事です。
仕事内容はここに就職しCRCとして活躍するということです。
CRCとして、医療従事者や患者と接しながら適切に治験が進むようにサポートします。
CRCは薬剤師の免許が必須ではありませんが、医薬品の説明や医療者間のコミュニケーションを行うことも多く薬剤師として培ってきたスキルを活かせます。
以上によりSMOは医薬品の説明や医療者間のコミニケーションスキルを活かすことができるため未経験でも転職しやすいです。
未経験で転職が難しい業種
先ほど、未経験で転職しやすい業種を見たので今度は難しい業種が何か気になりませんか。
決して絶対に無理というわけではありませんが、もし自分が未経験で転職したいと思う職種が以下にあったら覚悟して望んでいく必要があります。
・大学病院、急性期病院
未経験より即戦力となる経験者を採用する傾向にあるためです。
大学病院や急性期病院は慢性期病院と比べると色々な業務があり、業務も多忙な傾向にあります。
そのため、未経験者に当てる時間も慢性期に比べると少なくなってしまう可能性が高いため、即戦力になる経験者の中途採用をすることが多いです。
これらより大学病院、急性期病院は色々な業務や多忙さの点から未経験者に指導する時間を確保しづらく転職するのは難しい傾向があります。
・製薬会社(研究職)
高い専門性が求められ、実績を重視するためです。
研究職ですのでその道に精通している必要があります。
未経験ですと研究する分野の知識が少ない可能性も高いかと思います。
また、実績を重視する傾向もあるため未経験で募集している求人も少ないです。
そのため、未経験から高い専門性を発揮するのは困難で未経験者の求人も少ないため製薬会社の研究職への転職は難しいと思われます。
未経験で転職するためのポイント
色々な職種を見ましたが、いいものはありましたか。
未経験でもいい職場に転職し、楽しくて充実した日々を送っていただけたら嬉しく思います。
そこでここからは未経験でも転職を成功させるために、転職する時に確認しておくといいポイントをご紹介します。
・未経験可と記載された求人を狙う
職場側から未経験歓迎と言われているため採用されやすいためです。
求人欄に未経験可と書かれていた場合はそうでないのと比べて採用してもらいやすいです。
職場としても新たに未経験の人を入れることで新しい発見があったり、一から育て上げたいとの思いもあり未経験可となっていることも多いです。
以上により、未経験可と記載された求人は未経験者を歓迎しているので転職しやすく狙い目と言えます。
・研修や教育体制を確認
研修や教育体制がしっかりしていると職場に順応しやすいからです。
研修・教育体制が有りとなしを比べると仕事を覚えるスピードが異なります。
またわからないことも質問しやすかったりするので安心して働けます。
未経験だとわからないことも色々出てくると思いますのでこういった体制が整っていた方が嬉しいですよね。
これらにより、研修・教育体制については転職前に確認しておくといいです。
・職場の忙しさをチェック
職場にゆとりがあった方が転職した時、業務を教えてもらいやすく相談もしやすいためです。
ゆとりがないと業務に追われて新しいことを教えてもらう時間が限られてしまいますし、忙しそうで質問しにくいといった雰囲気になります。
その点ゆとりがあれば未経験者に教えてあげよう、アドバイスしようといった雰囲気になりやすいです。
また忙しい職場では未経験者に比べ即戦力になりやすい経験者を求める傾向もあります。
そのため、未経験者に対応できないほど忙しくないか転職前に確認しておくことをお勧めします。
・人員は足りているか
人員が少ないと指導に時間を割くのが難しく、また転職後即戦力になることを求められます。
人員が多い方が少ないのに比べ余裕もありますし、のんびりと成長させて貰えます。
転職を考える場合は一度人員はどうなっているのかも確認をしておくといいですね。
以上により未経験で転職するなら人員が少なすぎて、指導してもら余裕がなくなっていないかを確認しておくと良いです。
未経験で転職する時の落とし穴
いざ転職してみてこんなはずではなかったということになったら悲しいと思います。
せっかく未経験で新しい世界にチャレンジするんですから悲しい思いはできるだけしなくていいように未経験で転職するときの見落としがちな落とし穴についてご紹介します。
・転職するなら早い方が有利
就職後、働いてくれる期間が長い可能性が高く採用したいと思うためです。
20代と40代を比べたとき、就職後働く期間が長いのは20代になりやすいかと思います。
そのため、指導した後長く働いてくれそうな若い人をより採用したくなる傾向があるそうです。
以上により未経験で転職するなら早いうちに転職した方が求人が多くなりやすいです。
・給料に注意
別の業種に行くと給料が下がることもあります。
(裏を返せば上がることもあります。)
以下に職種別の給料レンジを載せます。
~職種と給料レンジ~
- MR(医薬品情報担当者) 500~800万
- ドラッグストア 400~700万
- 調剤薬局 400~650万
- 病院 300~550万
参照:薬学部生の就活{虎の巻}より
これを見てもわかりますが、例えばドラッグストアから病院に職種を変えた場合給料が下がる可能性があります。
給料を上げたいという目的もある時は変える業種についても注意しなくてはいけないです。
未経験ですと職種間の給料の差を見落としがちなことがあるため注意が必要です。
まとめ
- 未経験でも転職しやすい職種は大手の薬局、OTCメインのドラッグストア、慢性期病院、SMO
- 未経験だと転職が難しい職種は大学病院・急性期病院、製薬会社の研究職
- 未経験で転職する時のポイントは未経験可と記載された求人を狙っていくことや、研修や教育体制が充実しているか確認すること、職場が忙しすぎないか、人員は足りているかをチェックすること
- 未経験で転職する時の落とし穴は、転職するなら早いうちにする、転職希望職種は前職と比べ給料面は大丈夫か確認すること
未経験でも転職しやすい職種があることがわかったと思います。転職時のポイントや見落としがちな落とし穴も合わせて確認していただいて未経験での転職を成功させていただけると嬉しいです。