看護師の前残業は当たり前なのか?その実態と対策方法を教えます

前残業と聞くと「えっ、始業時間前から残業か」と複雑な気持ちになることはありませんか。

実際、知り合いの看護師さんは勤め先が忙しい職場だったこともあり毎回出勤時に始業時間の1時間程度前から前残業して、終業時間後は残業もしていたので、「いったい何時間働いているんだろう」と言っていたことを思い出します。

例えば1か月で20日間出勤し、さらに毎出勤時に1時間の前残業をしたとすると20時間の前残業。さらにそれを1年間(12か月)行ったとすると単純計算で240時間になる計算です。

もちろん実際はこんな単純な計算で出た時間を前残業することはないかもしれませんが、多くの時間を消費している可能性が高そうです。

「できれば前残業する時間を減らしたい。」と思う方は多いのではないでしょうか。

そのためには看護師さんの前残業の実態と対策方法について知ることが大切だと思います。

そこで今回は前残業の実態とその対策方法を紹介します。

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前残業とは

そもそも前残業とは、始業時間前に行う時間外労働のことです。

仕事で開始時間の前に行う残業のこと。

前残業をする理由

そもそも、なぜ前残業をするのか。

対策方法を考えるには、前残業をする理由を知ることも大切なのでご紹介します。

・患者の情報収集

業務開始後スムーズに動けるようにするため事前に患者の情報を収集します。

業務開始前に患者の情報を収集することで患者の状態や当日の予定を把握でき、スムーズに動くことができるそうです。

担当患者の看護師記録や医師記録を見て患者の状態を把握します。

投薬や処置を行う予定の時間、OPEがあるならOPE室に送り出しや迎えに行く時間の確認をします。

入退院する患者がいれば入退院時の注意点などないかの確認をします。

こうして患者の情報収集をしておくと、していなかった場合と比べてスムーズに動くことができると考える看護師さんも多いそうです。

そのため業務開始後スムーズに動けるようにするため患者の情報収集を行っておく看護師さんもいるようです。

・残業を少なくするため

前残業をすることでなるべく業務を前倒しで行えるようにしていき、残業をしなくてすむようにします。

業務量が多いと、業務開始時間から仕事を開始しても終業時間までに業務が終了しないことがあるそうです。

前残業があるとないとでは業務を終了する時間が違ってくるみたいです。

そのため、業務を前倒しで行い残業を少なくするために行うことがあるようです。

・周りの雰囲気

周りが前残業しており自分だけ定時に出社し、遅刻している感じになるのを避けるため前残業する。

周りの人が前残業をしている状態で、自分だけ定時に出社するとなんだか浮いている感じがしてしまうので、周りに合わせておくかと考える看護師さんもいるそうです。

実際に聞くところによると、知り合いの看護師さんの場合でも周りの看護師が皆前残業をしているような状態で自分もしないといけないかなと感じて、早く行っていたそうです。

できれば雰囲気を乱したりしてもめごとになりたくないですものね。

そのため、周りに合わせて前残業することもあるそうです。

・研修会や勉強会に出席するため

業務が開始される前に開催される研修会や勉強会に出席することを目的として前残業する。

研修会や勉強会が朝の業務の開始前に行われたり、自分が夜勤入りの日の昼間や夕方に行われたりする場合は、業務開始前に出席することがあるそうです。

「この間16時から勤務開始の予定だったけど、勉強会に参加するために14時から病院に行っていたよ」と知り合いの看護師さんが言っていたことを思い出します。

研鑽のためとは言え、早くから前残業するのは大変ですよね。

このように看護師さんの中には業務開始時間前の研修会・勉強会に出席するために前残業している方もいるようです。

前残業の実態

前提としてですが、前残業を時間外勤務として認めてもらえるのかどうか。

また職場ごとの前残業の傾向が気になると思ったのでこれらについて調べましたのでご紹介します。

・前残業を時間外勤務として扱っている割合

結論から言ってしまうと、前残業を時間外勤務として扱っている病院の割合は多くはない状態です。

6割以上の病院が、前残業を時間外勤務として扱っていない様子です。

下の表でみるとわかりやすいです。

表を見てもわかる通り、6割以上の病院で前残業はサービス残業扱いとなっている可能性が高そうです。

始業時間前に職場に居てすでに仕事をしているんですからできたらサービス残業と言わずしっから残業代は貰いたいですよね。

出典:2019 年病院看護実態調査(日本看護協会 調査研究報告)より作成

・職場ごとの前残業の傾向

前残業を時間外勤務として扱ってくれる職場にはいったいどんな傾向があるでしょうか。

そして、前残業が少ない職場はどこなのかが気になると思います。

そこで病院規模別での比較調査があったのでその結果をお伝えします。

結果、下のグラフからわかるように床数の大きな病院ほど前残業を時間外労働として扱う傾向があり、また床数の少ない病院ほど前残業が少ない傾向がありそうです。

下のグラフを見ても床数が大きいほど前残業を時間外労働として扱っている割合が高くなっており、床数が小さいほど前残業の実態はないと答えている病院の割合が高くなっていることがわかります。

この結果を聞くと小さな病院に勤めるのもいいかもと思いますね。

しかし注意も必要そうです。

理由としては、小さな病院では前残業を時間外労働として扱っていないと答えた割合も多い傾向にあったからです。

つまり、この結果から小さな病院は前残業は少ない可能性が高いが、前残業した場合サービス残業扱いとなっている可能性も高いとも考えられます。

そのため、前残業がどれくらいあるのか確認と併せて前残業をした場合にはそれに対して給料は発生するかも確認しておくのがよさそうです。

出典:2019 年病院看護実態調査(日本看護協会 調査研究報告)より作成

前残業を少なくするには

できたら前残業を少なくしたいですよね。

前述の実態からもわかったとおり、前残業はサービス残業になることが多そうということがわかったと思います。

そのためできたら少なくしたいと考える方が多いと思います。

そこで前残業を少なくする方法を調べたので紹介します。

・業務体制を見直す

業務に余裕を持たせることで、前残業しなくていいようにできたら嬉しいと思いませんか。

業務を効率化・軽減したり、人員を増やしてもらうことで、余裕ができるようになり、結果として前残業をしなくても業務が終えられるようになることがあるようです。

しかし、こちらは組織で取り組んでいく必要があるのですぐに行うのは難しそうです。

・業務時間内に患者の情報収集する

業務時間内に患者の情報収集をできる時間を設けられれば前残業が減ると思いませんか。

前残業を行う理由で最も多いものの1つが、患者の情報を収集をするためだと思います。

そこであらかじめ業務時間内に情報収集できる時間を設定したら、前残業が少なくなると思いませんか。

しかし、これも実践するには、組織で取り組んでいく必要があるのでこちらもすぐに行うのは難しそうです。

・患者の情報収集をしやすくする

情報収集が早く、簡単にできるようになったら前残業が少なくなると思いませんか。

患者情報で大切な情報がパッと見てわかるようにする。

記録が長々したものではなく必要事項を簡潔に書くようにする。

このような状態だと情報収集の時間が早くなります。

情報収集が早くなれば、その分前残業も少なくできそうです。

職場内で要点を簡潔にまとめた記録を書くようにしようと意識を共有しておくのもいいと思います。

・転職する

職場を変えて前残業の少ない環境に変えてしまうのもいい方法かもしれないです。

前述の実態でもわかったように床数が少ないと前残業が少ないなどの傾向があるため、職場によっては前残業のない所もあるようです。

そこで思い切って前残業のない職場に転職するのも方法の1つです。

転職は個人で出来、組織で取り組まなくてもよいためてっとり早い方法の1つだと思います。

前残業の少ない職場

前残業が少ない職場に転職したいと思う方もいるのではないでしょうか。

そこで前残業の少ない職場をいくつかご紹介しておきます。

  • 外来のみの病院、クリニック

患者に会ってから業務が開始されるため。

  • 訪問看護

病院に比べ情報が多くなく、会って得られる情報も多いため。

  • 介護施設

病院と比べて出入りが激しくなく、患者の状態も落ち着いていることが多いため。

まとめ

  • 看護師が前残業する理由は、患者の情報収集や残業を少なくするため、周りに合わせるため、業務開始時間前の研修会・勉強会に出席するためが多いようです。
  • 前残業の実態は、6割以上の病院ではサービス残業扱いしている可能性が高い。
  • 小さな病院は前残業は少ないが、前残業した場合サービス残業扱いとなる可能性が高い。
  • 前残業を少なくする対策方法は、業務体制を見直すことや、業務時間内に患者の情報収集する時間を設けること、患者の情報収集をしやすくする、転職するなどがある。
  • 外来のみの病院やクリニック、訪問看護、介護施設など前残業の少ない職場もある。

看護師さんは色々な理由で前残業しますがサービス残業となっていることが多いと考えられます。

そこで、紹介した対策方法で前残業を少なくできないかチャレンジしてみてはどうでしょうか。

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