看護師の種類・特徴・仕事内容を知りキャリアアップを目指す

看護職には大きく分けて看護師・准看護師・助産師・保健師の4種類があります。さらに細分化すると配属される診療分野[ICUや救急外来等]によっても様々な専門知識や技能・体力も要求されるため、ミスマッチ転職をしないためにもその仕事内容をよく知ることは重要です。

それぞれの職種に必要な資格や適性を把握し、また待遇面でのメリット・デメリットを知ることによりキャリアアップを目指す看護職の方達の参考にしていただきたいと思います。

看護師の特徴と仕事内容

看護師になるためには下記の2通りのルートがあります。

・高校卒業後に看護師養成学校[4年制大学あるいは3年制短大及び専門学校を卒業後に看護師国家試験に合格する。

・中学校卒業後に5年一貫制看護学校を卒業し、看護師国家試験に合格する。

いずれの場合でもしっかりと養成課程を勉強すれば看護師国家試験の合格率は90%と高いので、決してハードルは高くありません。

一般的に看護師の業務は療養中の身の回りのお世話と様々な診療補助業務であると定義付けられていますが、診療科によりかなり業務内容に違いがあります。

患者さんの身の回りのお世話や点滴交換・採血以外にも、例えばICUに入院されている患者さんの看護を行う看護師の場合などは医師と同等の知識を持ち、積極的に医師に提案することにより、患者さんの1日も早い回復を目指す能力が要求されます。よって業務の合間を縫っての日々の勉強は欠かせません。

またモニター機器の数値管理だけでなく、呼吸・顔色・表情を読み取り、患者さんの身体異常をすぐに医師に伝えなければならないため一瞬たりとも気が抜けません。業務中のストレスもかなりのものです。

そんな看護師さんに掛かる負担を軽減するためにチームで患者さんのケアを行いますので協調性も求められるでしょう。

上記は1例ですが、看護職は配属される診療科により、それぞれの専門知識・技能を常に習得しなければならないため日々の勉強は欠かせませんが、それがやりがいに繋がり、キャリアアップを目指す方には最適とも言えるでしょう。

厚生労働省発表の令和4年賃金構造基本統計調査から算出した看護師の平均年収は約508万円ですが業務内容に対して高いと見るか、安いと見るかはそれぞれの立場で判断が分かれるところですよね。

看護師のメリット・デメリット

看護師として働く上でのメリット・デメリットに関しては職場により大分異なりますが、大きく分ければ総合病院・大学病院など病棟が有る大規模な病院か、クリニックなど小規模で外来患者さんのみ診察するかで変わってきます。

大規模病院の場合、病棟が有るので当然夜勤や残業が付いて回るので当然給料も高めになります。また最先端の医療に触れる機会も多いので仕事の充実感が高いですが、生活が不規則になることによるストレスが多いのも事実です。

一方、個人のクリニック勤務は夜勤や残業が無くて、土曜日の午後と日曜日が休みの場合が多いのでワークライフバランスも充実する反面、給料は低めでキャリアアップもしにくいのが現状です。

どちらを選ぶかでライフスタイルがガラッと変わりますので、慎重に選んだ方が良いでしょうね。

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准看護師の特徴と仕事内容

准看護師になるには准看護師学校に通い、2年間の教育課程を修了後に準看護師試験に合格する必要がありますが、合格率は98パーセントと高いのが特徴です。

准看護師制度が発足した当時の社会背景が大きく影響しており、中学校を卒業後にすぐに准看護師になり、経験を積んでから正看護師を目指す方が多かったということが有りますが、現在のように大学進学率が高くなると最初から正看護師を目指す方が増えるので年々志願者が減少しているのが実情です。

また、仕事内容が看護師や医師の指示を受けての補助業務が主体となり、自分で判断して業務を行うことができないという建前になっておりますが、実際の現場では看護師と同等の働きが要求されるため、知識で正看護師より劣る准看護師にとって相当な負担になっております。

そこで日本看護協会は以前より准看護師の制度を廃止して看護師に1本化すべきとの主張をしてますが、日本医師会はこれに反対しているようです。今後どのような動きになるのか気になるところですが、准看護師はその役割を終えたと見るのが時代の流れではないでしょうか。

准看護師の平均年収は418万円[令和4年賃金構造基本統計調査による]で、看護師の年収とはかなり開きがありますね。

准看護師のメリット・デメリット

准看護師養成所は2年間[1890時間]の授業を受ければ卒業でき、中学卒業資格で入学出来るので時間的にも費用的にも正看護師よりハードルが低いので制度として残すべきとの意見ももちろん有りますが、待遇面の差が有り准看護師のままではキャリアアップが目指せないのでもはやデメリットしか感じません。

先に述べた通り、制度自体がどうなるかをよく注視してから目指すかどうかを見極めた方が良いと思います。

助産師の特徴と仕事内容

助産師になるには、看護師免許を取得後に助産師免許を取る必要があります。また男性には受験資格はありません。

仕事内容としては分娩の介助が主ですが、他にも妊産婦や新生児に対する保健指導や不妊治療に対するアドバイスなど幅広く、働き先も保健所など病院以外にも活躍の場があるので職場の選択肢が広い資格と言えます。

助産師の全国平均年収は584万円[令和4年賃金構造基本統計調査による]とかなり高いのでキャリアアップしたい方にはおすすめです。

助産師のメリット・デメリット

助産師の方々が口を揃えて言う最大のメリットはやはり、分娩に立ち会うことによるやりがいや誇りに尽きます。患者さんに感謝されることによる充実感は他の仕事では味わうことのできないものです。

またスペシャリストとして助産院を開業することが出来て、転職に困ることも無いでしょう。まさに一生ものの資格と言えます。

しかし、資格取得が狭き門で養成所では何時間も分娩実習があったりと大変なようですので相当の覚悟の有る人しかなれないと言っても良いでしょう。

仕事も夜勤があったりと不規則になりますので、本当に自分に出来るのかを良く検討された上で目指したほうが良いと思います。

保健師の特徴と仕事内容

保健師になるには看護師資格を取得後に保健師免許を取得する必要があります。また保健師免許受験のためには大学や看護師専門学校で保健師の学科を受講しなければ受験資格を得ることができません。

保健師の仕事は一般的な健康指導や、病気や怪我を予防するための指導が主な仕事ですが、病院以外にも保健所・企業・学校など幅広く活躍の場があるため非常に役立つキャリアだと言えます。

また夜勤や残業も基本的には無いため、ワークライフバランスを重視する方や子育て世代の方達に最適の職種と言えるでしょう。

保健師の令和4年の平均年収は481万円と看護師よりやや低いですが、夜勤や残業が無いため当然と言えます。家庭の事情で夜勤や残業ができない方は目指してみてはいかがでしょうか。

保健師のメリット・デメリット

保健師のメリットとしては、一般の企業と同様の働き方が可能で家庭との両立がし易いと言うところですが、前に述べたように給料面での差があったり、看護師としてのスキルを生かせず事務仕事ばかりと言う不満もあるようです。

また元々、保健師は企業でも保健所でも在籍人数は多くないので求人自体が少ないことがデメリットとして挙げられます。また特に保健所などでは自分の代わりがいないため平日休暇を取りにくいなどのデメリットもあるようなので注意が必要です。

まとめ

上記のように看護師資格を取得後に他の資格を取得すれば看護師以外の職に就くことができることはお分かりいただけたと思います。

色々な職種を経験して自分に合った仕事を探してみることも良いですが、それぞれに長所・短所があるために難しいところですね。

長い目で見れば金銭的な部分より他人から感謝される充実感=やりがいと言うことの方がやり続けるモチベーションになるような気がします。

是非、皆さんのキャリアアップの参考にしてください。

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