矯正医官のイメージとは?デメリットから見る矯正医官の魅力とは
矯正医官ってどんなお仕事かご存じでしょうか?
矯正医官とは、矯正施設(犯罪や非行をした人たちを収容する施設のこと)内に設置された病院の医師として健康管理や治療を行うお仕事です。
存在は知っていても自分が矯正医官になろうと考える人はどのくらいいると思いますか?
残念なことにあまり多くはありません。なぜ志望する人が少ないのでしょうか。
イメージでは、「危なそう」「どんな仕事するの?」などあまり良いイメージはありません。
そんな矯正医官について、なぜ志望する人が少ないのか詳しくご紹介いたします。
矯正医官とはどんなお仕事なの?
矯正医官とは上記で説明した通り、矯正施設内に設置された病院や診療所で健康管理・治療を行います。
完全に社会から隔離された環境で診療をし、社会復帰をする際には再発をしないよう、心身ともに健康かが重要になります。
業務内容とは?
- 健康診断
- 施設の衛生管理
- 治療
- 手術
- 緩和ケア
主な業務は、健康診断を実施し病気やケガがあれば治療を実施します。
また、精神疾患を伴っている受刑者も多く症状を誇張しているケースがあり重篤な病気を見分ける力も必要になってきます。
そして、矯正医官は国家公務員という身分になっており、法務省のHPより随時募集を受け付けています。
お給料は?
法律に基づき、医療職俸給表が適用され経験年数や手当などが上乗せされ給与は決定します。
平均年収は1,000~1,400万円となっており、医師としてはあまり高いとは言えないのが現状です。
しかし、希望すれば施設に隣接する宿舎に無料で入居が可能になり手厚い待遇もあります。
勤務時間は?
通常の勤務時間は8:30~17:00です。週休2日が確保されております。
フレックスタイム制(自身が始業時間、就業時間を決定出来る制度)もあり、自身のスタイルに合わせて働くことができるでしょう。
また、兼業が認められており民間病院との両立や、育児や介護と両立することも可能になっています。
転勤はあるの?
全国に矯正施設はあり、転勤も多いのではないかと心配になる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、本人の意思を最大限に尊重してくれるため、希望しない限りほとんどないです。
矯正医官で働くデメリット
矯正医官で働くデメリットとして、下記があげられています。
- 症例や医療設備不足によりスキルアップ出来ない。
- 自分の専門性は活かせない。
- 患者(受刑者)との信頼関係構築が困難
- 勤務時間内は、外の世界とは遮断され孤立する。
このような意見が多数あがっていました。
しかし、兼業したり仕事のON・OFFの切り替えがはっきり出来ることから、メリットと捉えられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ矯正医官不足?
マイナスなイメージがとても根強くあることやお給料の低さなどが考えられます。
皆さんのイメージはどうでしょうか?法務省へ実際にあった質問から、マイナスイメージを払拭していきましょう。
矯正施設で勤務していて、受刑者や非行少年から脅されたり、殴られたりはしませんか。
診察には、必ず刑務官や法務教官が付き添うことになっていますので、脅されたり、暴力を加えられるような心配はありません。
法務省HP「矯正医官 よくある質問」
医師と受刑者との間に刑務官や教官がいる状態での診察になる為、何かあればすぐに対応できる状態です。
訴訟リスクはありませんか。
矯正医官の診療は、国の行為として行われるため、個人で訴訟リスクを抱えることはありません。訴訟対応の専門部署がありますので、国が全面的にバックアップします。
法務省HP「矯正医官 よくある質問」
全くリスクがないということはありませんが、国のバックアップがきちんとされているため、一人で抱えることはないでしょう。
しかし、実際に警察に事情聴取された方もいるのが現状です。こういった状況にストレスを抱える医師も一定数いらっしゃいます。
やりがいとは?
矯正施設という特殊な環境でのお仕事ではありますが、受刑者が社会復帰をした時に安全を守る最後の砦として社会に貢献できた時には、やりがいを感じるといいます。
また、日々新たな課題や発見を乗り越え、更生する姿にやりがいを感じるかたもいらっしゃいます。
まとめ
矯正医官とは、矯正施設という刑務所や少年院などで医療を担うお仕事ということをご紹介いたしました。
医師でもありますが、矯正医官は国家公務員という身分になり手当や福利厚生がしっかりしています。
病院と違いオンコールや休日出勤もなく土日休みなのも魅力的な部分です。また全国に矯正施設があり、安心してお引越しが出来ます。
そして受刑者の中には、精神疾患を伴っている方も多く症状を誇張しているケースがあり重篤な病気を見分ける力も必要になってきます。
社会貢献や更生する姿にやりがいに感じている方が多く、日々新たな課題に挑戦できるでしょう。
安全を守る最後の砦として活躍してみませんか?
転職を考えている方にこちらもおすすめです。