麻薬取締官の仕事内容とは?薬剤師から転職する方法と合わせて解説

皆さんは違法薬物を取り締まる専門家である麻薬取締官をご存知でしょうか。

薬の知識を生かし、安心・安全に暮らせる社会をつくるために貢献したい薬剤師の方は、麻薬取締官といった働き方を検討してみるというのはどうでしょうか。

狭き門となりますがやりがいのある仕事です。

ここでは麻薬取締官の仕事内容とは何かをご紹介します。

薬剤師から麻薬取締官へ転職する方法や仕事の適性についても合わせて解説します。

仕事内容について

ここでは仕事内容を3つご紹介します。

仕事内容

・規制薬物の取り締まり

・医療機関、製薬会社において麻薬や向精神薬が適正に使用されているかのチェック

・薬物乱用防止のための啓発活動・相談業務

規制薬物に関する取り締まりについて

薬物犯罪にかかわる捜査・情報収集や薬物犯罪者の逮捕・取り調べを行います。

そして犯罪現場から押収した薬物の鑑定を行います。

犯罪捜査にかかわることも多いため、薬物の専門家として警察と連携を取りながら捜査に協力していきます。

医療機関、製薬会社で麻薬や向精神薬が適正に使用されているかのチェックについて

病院などの医療機関に対し、鎮痛鎮静剤として使用される麻薬や睡眠薬などの向精神薬が適正に使用・保管されているかを調査します。

そして立入検査を中心に指導・監督します。

また製薬会社での不正使用防止、製造工程や正規流通経路からの横流し防止などの監督・取締りを行います。

薬物乱用防止の啓発活動・相談業務について

学校などへ行き特別授業をしたりするなど規制薬物についての知識を広める活動を行います。

また薬物乱用者が社会復帰を果たすための指導やアドバイスを行います。

薬剤師から転職するには

ではどうすれば薬剤師から麻薬取締官へ転職が可能なのでしょうか。

薬剤師から転職するためには厚生労働省の麻薬取締部の採用試験に合格する事が条件となります。

この採用試験は、誰でも受験可能というわけではなく、一定の条件が必要となります。

まずは、国家公務員試験一般職試験の「行政」または「電気・電子・情報」に合格していること。

そしてもう一つは、29歳以下の薬剤師または薬剤師国家試験合格見込の者です。

薬剤師であれば公務員資格を持っている必要はありません。

もしくは薬学部に在学中の方でも薬剤師資格に合格見込みがあれば採用試験に応募できます。

29歳以下の年齢制限がありますのでなるべく早めに挑戦しましょう。

採用倍率は非常に高いです。およそ10~50倍になります。

採用試験に合格後に麻薬取締官初任者研修を受けてから、実際に現場で活躍することになります。

薬剤師採用に関しては採用人数は常に少数で、退職者が出た場合の補充目的での求人となります。

なので毎年決まった時期の採用というわけではなく、不定期に募集が実施されます。

定員は全国で300名程度と言われています。 現在は全国で260 程です。

ちなみに地域別に見ていくと、関東信越と近畿地区は規模が大きめで比較的頻繁に募集が出る可能性があります。

募集期間には、業務説明会や麻薬取締部の見学などが行われることもあるようです。

採用試験について

採用試験には一次試験と二次試験があります。

一次試験について

厚生労働省地方厚生局麻薬取締部「応募及び採用に関する情報」をまとめた内容をご紹介します。

一次試験は、各麻薬取締部(支所)で実施する。論文試験、適性検査及び面接試験です。

【試験内容】

① 論文試験 指定する課題について考えを述べるもの(30 分 400 字程度)

② 適性検査試験 マークシート方式(制限時間2時間程度)

③ 面接試験 10 分~20 分程度(論文と適性検査終了後、指定する日時に実施)

二次試験について

一次試験合格者に対して関東信越厚生局麻薬取締部で実施する面接試験です。

【試験内容】

面接試験 20 分~30 分程度

麻薬取締官になるための適性とは

どんな人が向いているのか適性を3つご紹介します。

1.正義感が強い人

平和で安全な社会を実現するため、「違法薬物を許さない」という、薬物犯罪防止といった観点を持ち、正義感を持って任務にあたるといったことが必要です。

「絶対に見逃さない」という強い気持ちを持つことが大切です。

2.粘り強く物事を成し遂げる事ができる人

犯罪の捜査中では、何日にも渡った張り込みや長時間の尾行を行うこともあります。そのため忍耐力がある人が向いています。

また、取り調べに関しても被疑者が黙り込んでしまうなど、すぐに結果が出ないことは日常茶飯事な事です。

そのため麻薬取締官の忍耐力に仕事の成果がかかってくるともいえます。

3. 協調性があり人間が好きな人

麻薬取締官の業務はチーム単位で取り組む内容が多くあります。そして、薬物犯罪を行うのは必ず「人間」であるため、人と接する時間が非常に多くなります。

そのため協調性があり、人間に強い興味を持っていることが望ましいです。

まとめ

これまで麻薬取締官の仕事内容と転職方法とその適性を紹介しました。

厳しい採用条件ですが、犯罪捜査に関わる事ができ非常にやりがいのある職種なのでぜひ挑戦してみてください。

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