医師の住宅ローン優遇の実態と転職の切っても切れない関係の話

一般人から見たら、お医者さんって、住宅ローンなんて縁がなさそうで、パッとキャッシュで一戸建てなんか買ってしまうイメージがあるのですが、実は、ローンを組んでいる人が多いことが分かり、驚いた次第です。

さらに衝撃だったのは、医師でありながら、住宅ローンの審査に落ちることがあるというのです。

今回は住宅ローンの優遇措置をいかにうまく使い、審査をくぐり抜け、マイホームの夢を叶えるか、その方法を紹介します。

実は医師は驚くほど、住宅ローンなどは優遇されているのです

ただ、その前に知っておかなくてはいけない事実もあります。

え?医師は意外と給料が安いかもしれない。命を預かっている割には。

厚生労働省が発表しているデータによると、令和5年度の医師の平均年収は1,436.5万円です。このデータは、賃金構造基本統計調査の結果に基づいています。また、勤務医の平均年収は1,467万8,978円というデータも存在し、これは医療経済実態調査の結果に基づくものです。

命を預かる職業にしては、給料が安い気がします。

とはいえ、医師が優遇されていることはこれだけ多くあります!

一般市民から見たら、羨ましいばかりの優遇の数々。

・勤めている病院では医療費が無料更に食事補助。

この食事補助。最近、大病院に行くと外来患者さんと共用のレストランがあって、この食事が驚くほど美味しいのです。

それだけではありません。

社会保険診療報酬が5000万円以下(自由診療込みでは7000万円以下)の場合、必要経費概算額で計算できます

一般の会社では必要経費ですら削られて、何か買うにも稟議書が必要なのに、これって優遇以外の何者でもない

この後、住宅ローンの話でも出てきますが。

各都道府県医師会に所属している人が入っている「医師信用組合」では2億円までの高額融資が可能な住宅ローンを提供しています。また、金利も優遇されていて驚きです。

また、住宅ローンを組もうとした人であれば、お馴染みの「フラット35」

これも医師であれば、年収の5倍〜7.5倍まで借り入れができるといいます。つまり、先ほど出てきた医師の収入の平均から見たら5000万円〜7000万円借りられることになります。

ちなみに国税庁の調査によると、一般の会社員の平均給料は460万円。

会社員が年収の7.5倍まで借りられることは稀で、基本的には5倍までと言われてしまうことを考えると会社員は2,300万円までしか借りられないのですから、如何に医師がいい身分か分かるものです。

更に、メガバンクは医師を信頼する傾向があり、日頃から付き合いがあれば、住宅ローンの審査にも通りやすいと言われます。これを優遇と言わずして何と言えばいいのでしょうか?

そのほかにも「ドクターローン」という、金利が低く、保証人不要で、幅広い用途に使えるローンもあります。

あげく、医師限定(!)の「ドクターズローン」(東京スター銀行)まであったりするわけですから、医師のステータスはナンボや、というわけです。

これだけ優遇されているはずなのに…。

医師が住宅ローンを組もうと考えるのはいつごろが多いですか?

マイホームを考える時、あとは独立開業する時などが、まさしくその時ですが、基本的には結婚後、出産や育児中が多いと言われます。

医師であれば、性別問わず、それが普通とも言えるわけです。

家が手狭になり、自分の書斎も欲しい、子供部屋も用意して…となると、一軒家が欲しいと思うのが心情でしょう。

命預かって、前述の給料となると、せめて、安らげる家が欲しくなるのは当然の摂理かなと感じるわけです。

とはいえ、一括で払うにはちょっと足りない、でも、何となくローンならいける?…とは思いますよね。

その辺りが家を購入する時に考える部分なのでしょうか?

本当に医師は住宅ローンに通りやすいのですか?万が一落ちるとしたら?

いくら2.で出てきたように、比較的、審査が通りやすいとはいえ、この結婚、出産、育児の時期は医師としての専門性を高めキャリア形成をする重要な時期でもあるわけで。キャリア形成に失敗すれば、給料も上がらないため、マイホームを買うのは危険ともいえます。

ところで、マイホームを買うのに適した時期はいつなのでしょうか?

マイホームを考えるのであれば最低限の専門医、研修医が終わった後が望ましいと考えます。

 可能であれば将来のキャリアの見通しが見えてきたタイミングが理想です。

キャリアの中で、転職・開業を目指す時に気をつけることはありますか?

さて、キャリアを積んで、もうワンランク上を目指す時にどうしても考えるのが、転職や開業を目指す道。

少しでも、給料のいい病院への勤務、または独立開業を考えるのは無理のないこと。

しかし、医師とはいえ、住宅ローンを組む際の転職は、審査に影響が出ることがあります。

一般的に、安定した収入と勤続年数を重視する金融機関が多いので、医師といえども転職直後は審査に通りにくい場合があります。

転職直後や非常勤・フリーランスなど、収入の安定性に不安がある場合は、審査に落ちる可能性もないわけではないのです。

いつ頃を目安に、住宅ローンを組むのが理想なのでしょうか?

常勤の勤務医であれば、比較的給料が安定してくる転職後3年くらいがいいと言われています。

開業医であれば、クリニックを開業してから1〜3年後の収入が安定した頃がいいでしょう。

ただし、開業医の場合は直近(勤務医であるうち)の確定申告で、安定した収入を証明できることが条件となります。

転職してまだ短いけれど、審査に通りやすいローンはありますか?

確かに、転職して給料が上がれば、少しでも早く、マイホームが欲しくなるのがホンネなのかなと考えます。

審査に通りやすいローンがないわけではないのですが、とはいえ、周到な準備が必要であることは覚えておいて下さい。

特に次の3つについてです。

・信用情報に傷をつけてはいけません!

意外にもスマホ代の滞納などは一発で融資アウトになることがあります。結構あるそうですので気をつけて下さい。

・専門家やファイナンシャルプランナーに相談して対策を練りましょう!

自分だけでは無理だと思ったら、迷わず相談するのが得策です。

お付き合いのある銀行のファイナンシャルプランナーさんがいればライフステージ表なども作りながら、計画を練ることができるからおすすめです。

・必要な書類はきちんと揃えること

申し込み書類などの紛失などは、もってのほかです。また、書類が揃っていても銀行印の不備(綺麗に押印されていない)もよくあるそうです。

実際、比較的審査が通りやすいローンはありますか?教えて下さい。

それは気になりますよね。方法がいろいろあるのですが、これをクリアしておけば、通るローンはいくつかあります。

勤務医時代に審査を受けておく(開業医になる場合)

転職前の収入のアピール&できれば、転職前に審査を受ける(勤務医の場合)

その上でオススメなローンの組み方や比較的審査に通りやすい銀行ローンはこれ!

①まずは、「医師信用組合」の住宅ローン

先ほどの2.で出てきた、医師信用組合に入っているなら、これを利用することがおすすめ。

最高2億円の融資が受けられますからね。

ただ、全国に拠点があるため、あえてリンクは貼りませんが、お住まいの都道府県名を入力した後に「医師信用組合」と入力して検索すると、住宅ローンのホームページが出てきますので、内容を熟読して、相談するのがいいでしょう。

②PayPay銀行住宅ローン

比較的審査が甘い・通りやすいと評判の銀行。

医師に限らず、ソフトバンクユーザーであれば、金利が0.6%なのも、昨今の利上げ風潮の中ではありがたい話ですね。

③ARUHI住宅ローン「フラット35」

固定金利(0.89%)の住宅ローンで、審査に通りやすいと評判。

④ソニー銀行「固定セレクト住宅ローン」

融資限度額が高いと評判の銀行。

おすすめは上記4件になりますが、人生で一番高い買い物をするわけですから、通りやすいだけでなく、金融機関を良く吟味して、自分に合った住宅ローンを探すことが大事です。

まとめ

医師は住宅ローンで優遇されている面も多いのですが反面、働き方によっては、医師であっても審査落ちする可能性があるのです。

とにかく審査を有利に進めるための対策をしましょう。

夢のマイホームで医師としてパワーアップするために。

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