保健師ってどんな仕事?仕事の内容や種類別平均年収を徹底解説!
いきなりですが、皆さまは保健師と聞いて、どのような仕事をしているかイメージ付くでしょうか?
保健師を目指そうとしているけど、具体的にどんな仕事をしてるの?
収入はどれくらいなんだろう?
と気になっている方もいると思います。
保健師といってもいくつかの種類があり、働く場所や内容、年収などに違いがあります。
本記事では保健師の種類ごとの特徴と仕事内容、各視点からの平均年収をご説明いたします。
これから保健師を目指している方や現在保健師として働いている方にとって参考になると幸いです。
1.保健師の種類と仕事内容
初めに保健師にはどんな種類があって、どんな仕事をしているのかを見ていきましょう。
1.保健師とは
保健師とは一言でいうと皆さまの健康を守る仕事です。
病気に対する予防や健康を促進するために働いている、健康に対するスペシャリストです。
日本では高齢化社会が進んでいることや欧米食の増加による2型糖尿病や肥満などの生活習慣病が問題視されています。
現在、予防と健康促進の専門家である保健師の需要は増加していて、給料も高水準となっています。
生活習慣の乱れで悩んでいる方にとっては保健師は心強い存在ですね。
2.保健師の種類と仕事内容
保健師には大きく分けて4つの種類があります。
次は種類別での仕事内容を見ていきましょう。
1.行政保健師
保健所や保健センターで公務員として働く保健師を行政保健師と呼びます。
保健師の7割は行政保健師として働いていて、主な活動領域は生活習慣病に対する対策や感染症対策、障害者支援、高齢者介護、地域包括ケアなどさまざまです。
行政保健師として働くには保健師資格と看護師資格に加え、公務員試験を受け合格する必要があります。
地域住民の健康を守るとても大切な仕事です。
公務員として安定した収入を見込めて、残業も少ないことが特徴ですね。
2.産業保健師
一般企業や民間企業で働いている保健師を産業保健師と呼びます。
特徴としては、入職した企業によって収入が左右されるという点です。
大手企業の医務室や保健室などに常駐している保健師などは他保健師と比べると高収入を見込めます。
それと同時に中小企業では年収が伸びなやむ可能性があります。
産業保健師は企業の規模によって年収が左右されやすいようです。また、保健師は一般企業内では貴重な存在なので重宝されているようですね。
3.病院保健師
その名の通り病院や訪問看護ステーションなど医療現場で働く保健師を病院保健師と呼びます。
他の保健師と比べると人数は少なく、病院勤務ということもあり、福利厚生や諸手当が充実していることが特徴として挙げられます。
仕事内容で特徴的なことは、看護師としても現場で働く可能性があるということです。
看護師としての業務を行いたくない方などはあまりおすすめできません。
病院保健師は保健師と看護師の資格を有しているため、他の看護師と比べ高収入になる場合が多いです。
業務内容の思い違いがないよう、看護師としての業務もあることをしっかり理解しておきましょう。
4.学校保健師
私立の小中学校や私立の大学、専門学校で働いている保健師を学校保健師と呼びます。
学校保健師の仕事は学校に通う生徒や教員の健康管理と維持です。
学校保健師の学校に公立の学校は含まれておらず、公立学校で保健師として働くには養護教諭免許が必要です。
私立学校で養護教諭免許を持たず働いている学校保健師と区別するために養護教諭を行政看護師に分類する場合もあります。
学校保健師の仕事内容は急病やけがの対応、必要であれば救急車の手配やけが人の診療所や病院へ連れていくことなどがあります。
少し説明が難しくなりましたが、学校保健師は生徒と教員の健康管理が主な仕事で、養護教諭となると教育が主な仕事なので保健の授業なども行っていますね。
2.保健師の年収は
次に重要な保健師の年収を保健師の種類、勤務年数別に確認していきましょう。
1.保健師の種類別年収
【行政保健師】
行政保健師でも国家公務員か地方公務員で給与が変わってきます。
国家公務員の年収は平均640万円となっており、月収だと38.5万円となっております。
一方地方公務員の年収は平均611万円となっており、月収は38.4万円となっております。
※上記金額には各種手当が含まれています。
比べてみると国家公務員の方が平均的に高収入となっております。
保健師の7割が行政保健師となるため保健師の大多数の平均年収と考えていいでしょう。
【産業保健師】
産業保健師は入職した企業によって年収が左右されやすい傾向にあります。
産業保健師の平均年収は500万円から600万円となっています。平均月収だと35万円となります。
また、あくまで平均額となってるので経験年数や年齢で金額も変わってきます。
産業保健師はその中で年収300万円から1000万円まで金額のふり幅が大きい傾向にあります。
高収入を目指したい方は産業保健師をおすすめします。
他の保健師と比べ働くうえで自分自身が何に対し重点を置いているかを明確にしておきましょう。
【学校保健師】
学校保健師の年収は勤務先が小学校か中学校か高校か大学かで変わってきます。
また、公立の学校か私立の学校かで年収は異なります。
学校保健師の平均年収は350万円~450万円程度といわれています。
産業保健師や行政保健師と比べると年収は低めになる傾向にあります。
行政保健師などと比べると、残業は少なく、仕事自体は忙しくなりにくい環境になっています。
学校で働きたい方や、残業があまりできない方などにおすすめですね。他の保健師と比べると年収は低い傾向にありますが、一般企業なども含めるとそこまで低い額でもない印象です。
【病院保健師】
病院保健師の年収は、病院の規模で左右されることが多いです。
病院保健師の平均年収は400万円~500万円といわれています。
また、病院保健師の大きな特徴として、夜勤勤務での給料アップを目指すことができる点です。
保健師と看護師二つの資格を有しているこで看護師より高収入となる傾向にあります。
病院勤務なので福利厚生も充実していて、収入も安定して得られるようですね。
2.年齢・経験年数別年収
次は経験年数別による年収の違いを厚生労働省のデータを例に確認していきましょう。
年齢 | 経験年数 | 企業規模 | 年収 |
23.7歳 | 1.5年 | 100~900人 | 3,262,800円 |
28.4歳 | 2.5年 | 10人以上 | 3,352,800円 |
33.4歳 | 4.9年 | 10人以上 | 3,468,000円 |
37.0歳 | 10.6年 | 1000人以上 | 5,022,000円 |
42.1歳 | 9.9年 | 10人以上 | 4,488,000円 |
47.0歳 | 13.7年 | 100~900人 | 4,362,000円 |
53.2歳 | 15.9年 | 1000人以上 | 4,255,200円 |
58.8歳 | 16.0年 | 10人以上 | 4,466,400円 |
※上記年収は基本給のみの年収となります。
基本的には年齢と経験年数が上がるにつれて年収も上がっていることがわかります。
また、企業の規模によっても年収は変化していることがわかります。
3.保健師になるには
次にこれから保健師を目指している方に向けて、保健師になる手順を簡単に説明させていただきます。
・看護師専門学校か大学看護学科で教育を受ける
保健師国家試験を受けるには、看護師免許を取得している必要があります。
なので、保健師国家試験を受けるには、高校卒業後3年制の看護師専門学校や4年制大学の看護学科などで教育をうける必要があります。
看護師試験を合格しても、保健師試験で不合格となると保健師としては働くことができません。
昨今では4年制で看護師資格と保健師資格を同時にとれるカリキュラムもあります。しかし、保健師育成課程は募集人数が少ないことで有名です。
競争率は高く、合格し入学後も二つの資格を取るというだけあり、それだけ勉強量も多くなるようです。
保健師は医療的知識や公衆衛生的知識など多くの知識が必要なので、勉強量が多くなってしまいます。
一度看護師として就職し、仕事をしながら保健師資格を目指す方も多いようですね。
4.年収を上げる方法とは
最後に現日本で保健師として年収を上げる方法・仕組みを理解しましょう。
保健師として年収を上げる方法はいくつか存在します。
現在の収入に不満があり悩んでいる方に向けて、自分に合ったキャリアアップを確認しましょう。
1.勤務先を変える
先ほども説明したように保健師は民間企業で働く人もいれば公務員として働く人もいます。
民間企業で働く場合は、同じ企業の他の職種の新卒社員と同等の初任給設定になっていることがほとんどです。
企業などで働く産業保健師や私立学校に勤務する学校保健師は、所属先によって仕事内容も給与体系も異なります。
基本給や賞与、各種手当などの待遇の内容も違うため、就職先によって、給料の額には差が出やすいです。
2.資格を取得する
保健師に関連するよな資格を取得して、さらに知識やスキルを身に着けることで、収入を上げることができます。
保健師は、看護師や助産師などの他の資格を持っていることが多いです。
それ以外にも、公衆衛生学や感染対策などの分野で専門性を高める資格を取得することで、給料に反映される可能性があります。
例えば、公衆衛生学修士や感染対策認定看護師などが挙げられます。
3.同じ職場に長く務める
保健師の多くは公務員として働いており、年功序列で給料が上がっていきます。
そのため、同じ職場に長く務めることで、経験年数や役職に応じて給料が上がることが期待できます。
また、公務員の場合は、地域手当や各種手当が支給されることもあります。
5.まとめ
いかがだったでしょうか。
最後に本記事の内容をまとめておさらいしてみましょう。
・保健師とは皆さまの健康を守るスペシャリスト。
・保健師には行政保健師、産業保健師、病院保健師、学校保健師の4種類がある。
・それぞれ年収や仕事内容に違いがある。
・行政保健師は国家公務員と地方公務員で平均年収が異なる場合がある。
・国家公務員の年収は平均640万円となっており、地方公務員の年収は平均611万円となる。
・産業保健師の平均年収は500~600万円となるが、平均年収にふり幅が大きい。
・学校保健師の平均年収は350~450万円で、仕事内容自体は忙しくないずらい環境。
・病院保健師の平均年収は400万円~500万円で、看護師としても働くことができるため、夜勤収入を得られる。
・3年制の看護師専門学校や4年制大学の看護学科などで教育をうける。
・保健師国家試験を受けるには、看護師免許が必要となる。
・勤務先を変更する。
・資格を取得して、知識やスキルを身に着ける。
・同じ職場に長く勤め、経験年数や役職に応じて昇給を図る。
お疲れさまでした。
本記事が皆さまのお役に立てることを心から願っております。
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