【内科医と外科医の違いとは?】仕事内容や働きやすさを比べてみた!
同じ医者という職業であっても、内科医と外科医によって待遇や働きやすさに大きな差があります。
- 内科医と外科医の仕事内容はどう違う?
- 年収や待遇にどんな違いがあるか知りたい!
- 外科医からキャリアチェンジを考えているんだけど…
選んだ診療科によっては、想定していた年収に届かなかったり、思わぬ激務で身体を壊してしまうかもしれません。
そこでこの記事では、内科と外科の待遇を比較して、どのように違うのか、まとめて解説します。
この記事を読めばこのまま同じ診療科で働き続けるのか、それともキャリアチェンジを目指すのか比べることで転職のヒントが見つかりますよ。
それではさっそく見ていきましょう!
内科医と外科医の違い

簡単に説明すると、薬物投与によって治療するのが内科、手術によって治療するのが外科です。
詳しく見てみましょう。
内科医の主なお仕事
薬物投与や食事療法、運動療法によって患者が抱える症状を改善させます。病気の原因を直接治すのではなく、身体に備わっている治そうとする力を支えてあげることが主な治療方針となります。
内科医の仕事は「診断」にかかっていると言えるでしょう。患者さんのお話を聞いたり、症状から病気の原因を特定します。神経系、血液、消化器系、感染症など内臓が診察の対象です。
また、専門外の症状なら他の病院への紹介状を書くなど、自分が扱えるか見極めることも重要になってきます。
じっくり話を聞いて適切な処置を施す、患者との信頼関係が大切な診療科と言えるでしょう。
外科医の主なお仕事
手術によって怪我や病気を治療します。内臓の一部を切除したり、折れた骨を接合したりと、患部を直接治すことが主な治療方針となります。
一般的には他の診療科が診断を行います。下された診断結果をもとに、手術の計画を立てて実行する専門性の高い診療科と言えるでしょう。
また外科医にはコミュニケーション能力が求められます。手術の内容を親族にわかりやすく説明したり、手術に臨むメンバーと円滑に連携できるよう信頼関係を築かなければなりません。
そして外科的医療は日々進化していますので、新しい知識や技術を学び続ける意欲が求められます。
内科医と外科医の年収の違い

独立行政法人 労働政策研修・研修機構の「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、内科医の平均年収は1247万円、外科医は1374万円となっています。
ボリュームゾーン別にみると、内科医では年収1000万〜1500万円が最も多く、外科医では年収1500万〜2000万円が最も多いとされています。
外科医の平均年収は脳神経外科と産科・婦人科に次いで3番目に高い水準にあります。診療科全体から見ても、外科医は高収入と言えるでしょう。
逆に内科は診療科全体の平均年収を下回っています。
総じて、外科医の方が年収が高くなる傾向にあると言えます。
外科系のほうが緊急性が高く命に関わる仕事であることや、手術によって勤務時間が長くなることで年収が高くなる傾向にあるようです。
内科医と外科医の勤務時間の違い

次に週あたりの勤務時間を比較してみましょう。

内科医の最も多い週あたりの勤務時間帯は、40〜50時間となっています。次いで50〜60時間となっていますので、1日あたりおよそ7時間〜10時間の勤務であることがわかります。
外科医では、最も多いのが週あたり50〜60時間、次に60〜70時間となっています。こちらは1日あたりおよそ8時間〜11時間勤務の計算になります。
また、内科医が80時間を超えて勤務するケースは稀ですが、外科医では10%近くに昇っています。
よって勤務時間別だと、外科医の方が長時間労働になる傾向にあるようです。
患者の容態が急変してしまうと夜間や休日であっても呼び出されて手術の対応をするので、勤務時間が長くなるのです。
内科医と外科医のオンコールの違い
オンコールとは「勤務時間外であっても患者の急変など緊急時に対応できるよう、すぐ駆けつけられる場所で待機すること」です。
医療機関によっては、すぐ駆けつけられるように自宅との距離を定められていたり、〇〇分以内に到着できることなどのルールが設けられています。
待機中はすぐに電話対応できるように配慮しなければいけないことや、いつでも出勤できるよう身なりに気を付けなければなりません。
オンコール待機中は勤務扱いにならないことや、休日や夜間でも気を張らなければいけないので、医師への肉体的・精神的負担が問題になっています。
それではオンコールの月あたりの出勤回数を比べてみましょう。

内科、外科ともに月に1〜3回の出勤にとどまることが多いようです。
2番目に多い出勤回数帯は内科では0回、外科では4〜6回となりますので、外科の方が出勤回数は多くなりがちと言えるでしょう。
外科の方が多い理由としては、やはり緊急性の高い診療科なので呼び出される回数がどうしても多くなってしまうようです。
また「疲労感」「睡眠不足感」「健康不安」のアンケート結果についても言及されており、いずれも内科より外科の方がポイントが高く、外科医の負担は大きいと言えます。
まとめ

同じ医者という職業であっても、診療科によって待遇や働きやすさに差があることがわかりました。
まとめると、外科医は年収が高いけど、勤務時間も長く疲労を感じやすい。
内科医は、外科医と比べると年収は低いけど、勤務時間は短く疲労を感じにくいとなります。
忙しくても年収を求めるなら外科医を選択することをおすすめします。少しペースを落としてバランスよく働くのであれば内科医が向いているでしょう。投薬や生活習慣の改善によって治療する「内科医」と、直接病気や怪我の原因を治療する「外科医」。どちらを選択するかによって将来のキャリアに大きな影響を与えます。
多くの外科医は年齢を重ねると手術し続けることは難しいと感じ、他の診療科へキャリアチェンジするか、手術のペースを落として人材育成に力を入れることが一般的です。
逆に内科から外科へは研修などの関係からあまり見られません。内科の知見を活かして皮膚科や泌尿器科へキャリアチェンジしたり、特別養護老人ホームへ転職するなど幅広く活躍できます。
今後のキャリアに不安があったり、身体的・精神的負担が大きいと感じたら転職することも検討しましょう。
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