薬剤師の在宅訪問の仕事内容や将来性は?必要なスキルや将来性を解説

薬剤師の仕事をしていて、もっと患者さんに寄り添った仕事をしたいと思ったことはありませんか?

在宅訪問なら、より患者さんの生活に寄り添って仕事ができるかもしれません。

薬局に通うのがつらそうな患者さんや、患者さんのご家族を見かけたことはありませんか?　

一人暮らしの高齢者や認知症の方は、渡した薬を、薬剤師が教えたとおりに管理し、飲めているでしょうか?

在宅訪問なら、これらの悩みを解決できます。薬剤師の在宅訪問について、これから詳しくご説明します。

1.薬剤師の在宅訪問の仕事内容は?

薬剤師の在宅訪問での主な仕事は、患者さんのもとに医薬品を届け、服薬を指導、管理することです。

患者さんを訪問することで、患者さんやご家族の身体的、精神的な負担の軽減につながります。医薬品を受け取りに行くのが困難な患者さんや、患者さんを介助されているご家族が薬局まで何度も通う必要がなくなるためです。

また、在宅訪問では治療の効果を最大限に発揮させることができます。薬剤師は、患者さんの住まいを直接訪問することで、患者さんが正しく薬を服用できているか、薬が余っていないかを直接確認することができます。

認知症の方や障害のある方、高齢の方は自分で薬を管理することが難しく、薬を飲みすぎたり、薬を余らせてしまったりする可能性があります。そして、患者さん自身が薬の管理に不安を感じるケースも少なくありません。そのため、薬剤師は状況に応じて服薬カレンダーの作成などを通して、患者さんが医薬品を正しく服用する手伝いをします。

また、患者さんが複数の病院にかかっている場合、飲み合わせの悪い薬を同時に服薬しているかもしれません。患者さんの住まいを訪問することで、そういったことにも気づくことができます。

2.薬剤師の在宅訪問はどうやったらできる?

薬剤師が在宅訪問を行うには、在宅訪問を行っている薬局で働く必要があります。

後に詳しく説明しますが、在宅医療の体制はまだ整っていないため、小さな薬局などでは在宅訪問を始めるのは難しい場合が多いです。

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3.ないと困る!薬剤師の在宅訪問に必要なスキルは?

薬剤師が在宅訪問をするために必要なスキルは以下の通りです。

• 通常の薬剤師資格
• 薬剤師の経験
• コミュニケーション能力
• 在宅療養支援認定薬剤師
• 運転免許

通常の薬剤師資格や薬剤師の経験はもちろんですが、コミュニケーション能力も欠かせません。薬剤師の在宅訪問の仕事には、他の医師やケアマネージャーらと連携する場面が多くあります。患者さんの正確な情報を共有し、適切なサポート体制を取らなければいけません。

また、患者さんとのコミュニケーションにより、患者さんが何に困っているのかを聞き出すことで、問題解決につながります。コミュニケーション能力は、薬剤師の在宅訪問の仕事に密接にかかわっていると言えます。　

在宅療養支援認定薬剤師の資格を持っていれば、患者さんの安心や信頼につながり、より円滑に仕事を進めることができます。在宅療養支援認定薬剤師の資格は在宅訪問に必須の資格ではありませんが、認定試験を通過することで資格が認められます。

そのため、資格を取得すれば、第三者に在宅医療の知識や技能を認められたことを証明できます。在宅療養支援認定薬剤師の資格は、患者さんにとっての目に見える実績になり、より信頼されるようになるでしょう。　　

また、患者さんの住まいに車で向かう際には、運転免許が必要な場合があります。

4.在宅訪問をしている薬剤師のリアルな給料は?

在宅訪問をする薬剤師の年収は、400~700万円です。調剤薬局の勤務と変わりはありません。

ですが、薬剤師の在宅訪問には将来性があります。詳しくは次の見出しをご覧ください。

5.薬剤師の在宅訪問、将来性は大丈夫?

薬剤師の在宅訪問に将来性はあります。なぜなら、在宅訪問が可能な薬局や薬剤師が不足している一方で、その需要は増えているからです。また、在宅訪問の経験があれば転職にも有利になります。

在宅訪問ができる薬剤師が不足しているのは、在宅医療の体制がまだ完全に整っていないためです。多職種間での連携の不足や、薬剤師が少ない薬局では在宅訪問が負担になるなどの問題があるため、在宅医療はまだ発達の途中です。そのため、在宅訪問の需要に供給が追い付いていない現状があります。

在宅薬剤師の需要が増えている理由は、高齢者の増加です。日本の高齢化は進んでおり、2025年には4人に1人が75歳以上の後期高齢者になると言われています。そんな中、自宅療養を希望する高齢者が急激に増加しています。入院が続くと、家に帰りたいと切望する方は多いですよね。自宅療養の患者さんはこれからも増え続けると予想できるため、在宅薬剤師もこれからさらに需要が高まりそうです。

また、在宅薬剤師の経験は、転職にも有利です。転職の際には、在宅訪問の経験は貴重な判断材料になります。在宅訪問を行う薬剤師が不足している中、在宅訪問の経験の有無が、採用・不採用の分かれ目になるかもしれません。

6.まとめ

患者さんの住まいへ医薬品を届け、服薬の管理、指導をする薬剤師の在宅訪問。在宅訪問により、患者さんの生活により密接にかかわることができ、患者さんが適切に服薬できるようにサポートすることができます。通常の薬剤師資格以外に必須の資格はありませんが、在宅医療の発展は遅れているため、薬剤師が在宅訪問をするには在宅訪問を行っている薬局で働く必要があります。

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