50代薬剤師の転職で知っておくべきことと注意すべきポイント
50代薬剤師で転職を考える方のなかで多いのは、子育てや介護などがひと段落した方、つまりブランクがある方なのではないでしょうか。
そんな資格を活かして働きたい!と思っている50代薬剤師が転職活動をするために知っておくべきポイントと注意すべきポイントをまとめました。
50代薬剤師が転職のときに知っておくべきこと
そもそも50代の薬剤師ってどれくらいの方が働いているかご存知でしょうか?
厚生労働省が行った調査で年齢別の薬剤師の割合が示されています。
年齢 | 割合(%) |
29歳以下 | 12.4 |
30~39歳 | 25.4 |
40~49歳 | 22.6 |
50~59歳 | 20.0 |
60~69歳 | 13.8 |
70歳以上 | 5.9% |
この表をみてわかるように50代は全体の1/5を占めています。
転職後「若い子たちばかりでコミュニケーションを取りづらい・・・」ということはありません。
まだまだ現役世代です。皆さんの力を現場で活かしてください!
さて、それでは50代薬剤師が転職の際に知っておくべきポイントを3つまとめます。
正社員だけでなくパートでの転職も視野に入れる
50代の転職活動をするうえで大切な点は「パート勤務も視野に入れる」ということです。
50代の薬剤師を正社員で雇用するとなるとどうしても年収が高くなってしまいます。
雇用する側は少しでもコストを削減するために若くて年収が低い薬剤師を正社員で雇いたいと考える傾向があります。
また、定年までの働ける年数が短いことも正社員として働くことを難しくしています。
パート勤務は、週2回薬局で働いて残りは在宅ワークをしたり、週5回出勤したりと自分の生活スタイルに合った働き方を決められることが利点です。
正社員にこだわる事情がないのであれば、パート勤務の求人を中心に探してはいかがでしょう。
夕方以降も働けるか考えておく
病院が午後7時や8時まで開けている場合、門前の薬局も午後8時前後まで開けているところが多いです。
パート薬剤師は子育て世代が多く、夕方までには帰宅しないといけないママさん薬剤師が多い傾向にあります。そのため夕方以降の薬剤師の人手不足が起こっている薬局もたくさんあります。
家庭のお仕事が一段落して夕方以降の時間に余裕がある場合は、夜診帯も働けるかどうかを検討してみましょう。
もし働けるのであれば、とても強いアピールポイントになると思います。
IT化が目覚ましい!
薬剤師の業務は驚くほどIT化が進んでいます。
薬歴を書くのはもちろんパソコンですし、在庫管理もオンライン上で行うところも多くなっています。
また最近ではオンライン服薬指導や電子処方箋の発行も始まりました。
薬局内はパソコンだらけになっています。
「不慣れなことはできる人に任せよう…」という姿勢では済まされない状況です。
やりがいのある仕事を続けていくためにはITの知識を身に着けていくことも大切です。
50代薬剤師が転職のときに注意すべきポイント
謙虚な姿勢で
これまでの経験をただアピールするだけでなく、新しいことに挑戦する意欲や、知識をブラッシュアップして働く姿勢を見せることが大切です。
たくさんの知識や経験はあなたの強みですが、それまでのやり方へのこだわりが強いと取られると「頑固な人なのかな?ほかの人とうまくやっていけるかな?」と思われてしまうかもしれません。
様々な年代の人と働くことになる薬局やドラッグストアでは柔軟な考え方や良好な人間関係を築けるかどうかは重要です。
謙虚な姿勢で転職活動を進めていきましょう。
求人の多い業界をメインに探そう
病院や製薬企業だと50代薬剤師の募集は少ない傾向にあります。
これらの業界は新卒のころから長い間働いてきた50代薬剤師がたくさんいらっしゃいます。
なかなかやめる人が少ないので求人が少ないと考えられます。
そこで、比較的求人が多く出ている調剤薬局やドラッグストアがおすすめです。
これらの業界は新規開局などで店舗数が増えていることも関係し、求人がたくさん出ています。
またパート勤務での求人も多くみられるのも特徴です。
50代薬剤師を求めている業界で新しい職場を探してみましょう。
転職先が見つからなくても焦らない
50代薬剤師の求人は20代や30代に比べるとどうしても少ないです。
先ほど述べたように50代よりも20~30代のほうが年収が低く、定年までの年数が長いことが要因として考えられます。
だからといって「やっぱり年齢のせいでだめなのかな」と落ち込む必要はありません。
時間がかかってもあきらめずに自分にあった職場を見つけましょう。
50代の薬剤師こそ転職サイトを利用しよう!
たくさんの求人から選べる
転職サイトに登録すると非公開求人という求人情報を見ることが可能になります。
非公開求人というのは、様々な理由から一般に公開されていない求人情報のことです。
各転職サイトごとに持っている求人が異なる場合があるので、複数社に登録をして比較検討することもおすすめです。
あなたの条件に合わせて探せる
たくさんの求人から選べることは転職サイトの強みですが、膨大な量の情報の中から自分にあったものを探し出すのはやはり大変です。
そこで転職サイト内の検索機能を利用すれば「50代活躍」や「ブランクあり」など条件を絞って簡単に探すことができます。
厳選された情報の中から自分に合った職場を探してみてください。
エージェントに相談できる
転職サイトに登録すると転職エージェントが相談に乗ってくれる場合が多いです。
どんなことで悩んでいるのか、どんな職場で働きたいのかなど丁寧に話を聞いてもらえます。
転職活動をしていると様々な不安を感じると思います。
そんな不安に負けずに転職エージェントと一緒に理想の職場を見つけましょう。
まとめ
50代薬剤師が転職する際には
・正社員だけでなくパート勤務も視野に入れる
・IT環境についていく必要がある
・転職は長期戦になる可能性がある
・転職サイトを利用することがおすすめ
ブランクがあっても転職しようとする気持ちはとても素晴らしいです。
あきらめずに前向きな気持ちで転職活動をしていきましょう!