リハビリ科の医師は楽じゃない!人手不足が深刻化する現状を紹介

「リハビリ医ってどんなことやっているかわかりづらい」

「仕事内容は他の科に比べて楽なのかな?」

そんなイメージをもつ方もいるのではないでしょうか。

超高齢化社会に突入した日本において、今後ますます期待されているリハビリ科。

その現状をご紹介します。

リハビリ医とは

リハビリ医不足!現状を紹介

リハビリテーション医療は脳血管疾患などの病気や外傷、老化による身体機能の低下などによって生じる障害を医学的に適切な評価及び診断し、その治療および予防を行います。

そして、患者の機能回復と社会復帰を総合的に提供していきます。

リハビリが早期に介入することによって入院期間の短縮や早期の社会復帰を図ることができます。

そのため、患者の健康寿命の延長や医療費削減につながると期待されている分野といえます。

ほかの科の先生が兼業することでの医療の質低下も懸念されます。

リハビリ医不足が深刻化

リハビリテーション医療は今後の発展が期待されている一方、リハビリテーション科医の担い手不足が懸念されています。

2015年の日本医師会の調査では、必要な医師の数に対して、最も医師が少ないのはリハビリテーション科だったと結果がでています。

また、2016年の厚生労働省の調査よると、リハビリテーション科医の平均年齢は医師全体の平均年齢よりも高く、若手のリハビリテーション科医が少ない傾向がうかがえます。

そのため、今後、需要が増えることを考えると、リハビリテーション科の医師不足はさらに深刻化する可能性があります。

リハビリ医が少ない理由

リハビリ医が少ない理由の一つは、各大学の医学部に充実したリハビリテーション医学講座が少ないことが考えられます。

多くの医学生は他の科にと比べると、リハビリテーション医療を学ぶ機会が少ないのです。

また、医師になった後の研修においても、リハビリテーション医療に触れる機会は多くはありません。

特に外来に来ることができない要介護状態の患者を対象とするリハビリテーションはほとんど関わることができません。

研修先になるような大学病院では急性期を多く扱うからです。

そのため、学生や若手の医師がリハビリテーション医療に興味をもつ機会を増やせるよう養成体制の変革が課題といえます。

リハビリ医の魅力

リハビリ医は医療を通して、患者に寄り添い、体だけでなく生活の質や心の改善に携わることができる、とても魅力のある仕事です。

<リハビリ医の魅力>

 ・一人の患者にじっくりと関わることができる

 ・障害の改善だけでなく、QOLの改善にかかわることができる。

 ・多職種とかかわりチーム医療に携わるやりがいがある

 ・専門医になりやすい

 ・ワークライフバランスがとりやすい(給料)

一人の患者にじっくりと関わることができる

リハビリテーション医療は急性期、回復期、生活期といったそれぞれのステージを一貫して診ることができます。

そのため、一人の患者にじっくり関わり、回復していく過程を見届けることができることが大きな魅力の1つです。

障害の改善だけでなく、QOLの改善にかかわることができる

リハビリテーション医療では、個々の患者の希望を聞き取り、生活に則した目標をたてます。

例えば、「家族のために料理をまた作りたい」「趣味の釣りにまた行けるようになりたい」など、患者の希望は様々です。

その目標を目指して治療を行うことで、単に臓器や体の障害の治療だけでなく、機能回復した先にある生活の質の向上を実現します。

患者の今後の人生における喜びやQOLに関わることができると言えるでしょう。

多職種とかかわりチーム医療に携わるやりがいがある

リハビリテーション医療において、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士との連携はかかせません。

また看護師、管理栄養士、薬剤師、医療ソーシャルワーカーとも情報を共有しながら治療をすすめていきます。

それぞれの専門性を生かした多方面でのアプローチを行う上でも、共通の目標を持ち取り組むことが大切です。

そのリーダーとしてチーム医療をひっぱっていくのもリハビリ医のやりがいの一つです。

ライフワークバランスがとりやすい

リハビリ科医は比較的ライフワークバランスがとりやすいといわれています。

その理由としては、他の科に比べると患者急変による急な呼び出しや夜勤が少ないからです。

プライベートでの計画も立てやすく、子育て中でも家庭と仕事を両立しやすい診療科です。

それでも、給与は医師の平均を上回っており、一定水準は確保することができます。

まとめ

超高齢化社会をむかえ、2025年には65歳以上の高齢者の割合が30パーセントを超えました。

その中で、健康寿命を延ばし、医療費削減に期待されているリハビリテーション医療において医師不足は大きな問題です。

その背景には認知度が低いことが考えられます。

一方で、リハビリ科はやりがいや、働きやすさからも魅力がある科で、医師のバーンアウトが少ないといわれています。

今後は、医学部での養成講座を充実させ、学生時代から選択肢の一つとして認識される科になるように仕組みの見直しが急務だと感じます。

民間医局公式はこちら

【医師転職サイト】おすすめランキング上位4社を徹底調査!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)