医師は患者のことを分かっていない?!看護師との関わりが重要な理由
「医師と患者は強い信頼関係で繋がっている」
誰しもがそのように考えていることでしょう。
ですが実際は思っている以上に医師の言葉や診察内容に疑問や不満を抱えている患者さんは多く、不安を抱えながら通院や入院をされているという現実があります。
この不安の声を放置してしまうと、患者さんとの信頼関係が作れず治療を途中で辞めてしまったり、転院を希望されたり、患者さんの状態を良くしていくどころか、医師や病院の印象も落としてしまうという事態に繋がる可能性もあります。
そのような事態を招かないためにも患者さんの不安や不満には丁寧に寄り添っていく必要があり、そこで大事になるのが『看護師』という存在です。
患者さんの不満と医師の本音の仲介役を担う、円滑な治療には欠かせない存在なのです。
本記事は、患者さんとの信頼関係をしっかりと築きたい医師の方に見ていただきたい内容となっております。
【看護師の役割を理解すること】=【患者を知ること】
看護師が患者とどのように関わっているかを重点的に説明していきます。
患者は医師ではなく看護師に本音を言う

看護師は患者さんから本音を聞き出しやすく、患者さんの不安や不満の解消に重要な役割を担っています。
医師が患者さんと関わっている時間は思っている以上に少ないです。
逆に看護師は入院生活のサポートや患者さんの日常的な観察など、接触回数が医師よりも圧倒的に多いため、患者さんが親近感を覚えやすく、仲良くなりやすい傾向にあります。
実際に最近入院をしていた友人に話を聞いたところ、
「体の状態はもちろんのこと、世間話や手術でメスを入れられる不安など、どうでもいいことから医師に話せないことまで色々と話をした記憶がある。」
と話しており、医師には言えない本音も普段から接する機会の多い看護師には言えてしまうということが実際にあるようです。
このようなことから、接触回数が多く親近感の湧きやすい看護師には、自然と医師には言えない悩みや不安を話してしまうという患者さんも少なくないため、看護師が聞いた本音は患者さんの気持ちに寄り添った治療に直結し、結果的に患者と医師の信頼関係に結びつくのです。
看護師は医師の代わりに患者を説得できる

先ほどの本音の話とも繋がってくるのですが、看護師は医師に代わって患者さんの背中を押したり説得したりすることもできます。
医師との相性や医師の言っていることに納得や信用ができず、治療を拒否してしまう患者さんも中にはいます。
「医者は上から目線で話してくるから拒否したくなる。」
そんな声もあるようです。
ですが、そんな時に頼りになるのが看護師さんです。
先ほど同様、医師よりも深く長く患者さんと接している看護師だからこそ、患者さん自ら本当の理由を話してくれたり、〇〇さんが言うならという理由で治療を受けてくれたり、看護師さんの一言でチームでの医療が円滑に進むことも多々あるのです。
看護師さんが患者さんを説得してくれることで、患者さんの病状が予定通り回復し、退院までも計画通りに進めることができれば、それは結果として医師の腕が良かったということになり、患者さんから感謝されるという評価に繋がるのです。
医師よりも患者の家族とコミュニケーションが取れている

患者さんと信頼関係を築く上で欠かせないのは、患者さんの家族との信頼関係を構築することです。
患者さんの家族と万が一信頼関係を作ることができなかった場合、
「あの医者はなんか信用できない。」
「他の病院で診てもらった方が良いかも。」
なんてことに繋がり、患者さん本人はそうは思っていなくても、次第にそうなのかもしれないと心が揺らいでしまう可能性もあります。
そんな中でも看護師は患者さんだけではなく、その家族とも面会や定期的な検診の際に何度も顔を合わせます。
顔を合わせる中で、病状や患者さんのお話を通して家族とも関係値を築き、
『この病院は安心して任せられる』
そんな風に思ってもらうことができれば、円滑な治療や入院計画通りに進めることができ、更に信頼関係を強固なものにすることに繋がるのです。
看護師は患者の変化に気づける

医師は手術や外来、急患などで時間を取られてしまい、1人の患者さんに対して多くの時間をかけることが難しく、日常の些細な変化に敏感に気づくことが非常に困難です。
そしてもし仮に、日常の変化に気づくことができなければ重大な病状への悪化に繋がりかねません。
しかし看護師はほぼ毎日顔を見て、大なり小なり話をします。
そんな看護師だからこそ日常の些細な変化に気づくことができ、それを医師と共有することで重大な変化を未然に防ぐことができるのです。
自分でも気づかないような変化にもし気づいてもらえたら、患者さんは間違いなく医師と看護師を信頼するでしょう。
まとめ

- 患者は看護師に本音を言う
- 看護師は医師の代わりに説得ができる
- 患者の家族とのコミュニケーションも大切
- 患者の些細な変化に気づく
看護師との良好な関係は患者の満足度に直結します。
医師と看護師との関係性が最悪の場合、ここまでの看護師と患者の関わりについて触れてきたものが、全てが水の泡になってしまいます。
たとえ患者の意思を看護師が汲み取れたとしても、それが医師に伝わらなければ何の意味もありません。
患者さんのことを考えるのであれば、看護師との良好な関係が必要不可欠なのです。
ただ、どうしても看護師との関係性がうまくいかない場合は、別の病院へ転職を考えても良いかもしれません。
ヒト対ヒトは解決が難しい場合もあるためです。
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医師と看護師はパートナーであり、そこに上下は無く、お互いが尊重し合い、敬意をもって接することで患者さんへ100%の医療を初めて提供できます。
どうしても忙しくなってしまう病棟で自分の仕事ばかりに目を向けがちですが、少し立ち止まってパートナーである看護師のことを少しでも思いやることができれば、患者さんの満足度もより良い方向へ変化することでしょう。
これからはより一層、看護師のことを思いやるのはいかがでしょうか。