内科医の年収は本当に高い?勤務医と開業医を比較して調べてみた!

内科医の年収は本当に高い?勤務医と開業医を比較して調べてみた!

「お医者さんって、みんなお金持ちでしょ?」そう思っていませんか?

しかし、1000万円でもたりない!思ったより稼げないという羨ましい声も聞こえてくるようです。

十分でしょ!?と思うでしょうが、医師の世界にも色々と事情はあるようです。

特に、勤務医と開業医では、収入に大きな差があるようです。

「結局、どっちがいいの?」「もっと年収上げる方法はある?」

そんな疑問をスッキリ解決するため、内科医の年収事情を調べてみました。

内科医の仕事とは?

勤務医と開業医の違いの前に、内科の仕事を簡単にご説明します。

聴診器をあてて何か調べてるお医者さんってイメージですが、それだけではありませんよ。

問診や触診をして症状によっては採血・尿検査・心電図などを行い、処方箋を出していく。

その後の経過によっては、生活の指導を行ったりもします。

内科医の勤務医と開業医の年収はいくら?

勤務医と開業医の年収を比較してみましょう。

参考:厚生労働省「第24回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」をもとに作成

わぁ、開業医の方が2倍も高いですね。

「これは、迷わず開業医でしょ。さっそくやろう!

いえいえ、ちょっと待ってください。

何も考えずに独立するのは、地雷危険地域にとびこみ、一瞬で終了のお知らせになるという状況です。

いったん落ち着きましょう。

勤務医と開業医の働き方

勤務医と開業医って同じ仕事でしょと思うでしょうが、それぞれ違います。

勤務医の一日は、外来診察・入院患者の診察・今後の治療法方針のカンファレンス・カルテ整理・報告書作成など。

規模の大きい総合病院ですと、消化器内科や呼吸器内科にわかれて治療を行うケースが多いようです。

チームで働いている場合は、一人の患者に複数の主治医がいることもあります。

開業医の一日は、外来患者の診察が主な仕事です。資料作成もあります。

入院施設完備なしの場合は、夜勤もないので早く帰宅できます。

近くの学校の校医や、地域住民の健康診断など地域密着型の活動を行う事もあるでしょう。

勤務医・開業医のメリット・デメリット

それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう

勤務医

メリット

  • 安定した給料
  • 福利厚生充実
  • 医療に専念できる
  • トラブルを対応してもらえる

毎月決まったお給料がもらえますし、ボーナスも支給されることも多いです。

介護・雇用保険・通勤手当やお祝い金などの支給などももらえます。

勤務医は経営の心配はないので、医療に専念できるという強みがあります。

大学病院なら、最先端医療技術の研究もできます。

万が一、トラブルが起きたとしてもチームで問題解決します。

しかも、リスクマネジメント専門部署という頼もしい存在がいます。

訴訟に対応してくれますので、とても心強いですよね。

デメリット

  • 昇給があまり期待できない
  • 当直・夜勤・長時間労働になりやすい
  • 異動がある

患者数が増えたからといって、お給料が上がるわけではないようです。

「けっこう、頑張っているのだけれど、、」とモチベーションが下がってしまうこともあるかもしれません。

多くの患者さんを診て安心させてあげられたと、食堂でいつもよりランク上の定食を食べて自分をねぎらいましょう。

当直やオンコール勤務、入院患者からの急な呼び出しがあったりもします。

大学病院に勤務している場合は、異動も視野に入れておいた方がいいでしょう。

勤務医は、安定志向・医療に専念したい方が働きやすいのではないでしょうか。

開業医

メリット

  • 収入の限度がない
  • 大幅な収入アップ
  • 自分のペースで働ける
  • 個性を出しやすい

勤務医とは違い、頑張った分だけ収入がアップするという素晴らしいシステムです。

患者さんが増えればその分、病院も軌道にのります。

自分の収入にも影響あるので、やりがいはかなり感じられるのではないでしょうか。

自分で業務量をコントロールできるので、入院患者のいない診療所でしたら、当直の必要がありません。

自分の仕事を減らしたりもできるのではないでしょうか。

しかも、【親しみやすい病院】の色をだすこともできます。

自由にネットでどんな病院なのか、他とは違う特徴などを公開もできますよ。

理想に近づける病院をつくり上げる事ができるので、やりがいは特に大きいのではないでしょうか。

デメリット

  • 開業資金が大きい
  • 経営の知識必要
  • 全責任が自分にかかる

収入アップができるとはいえ、開業するための資金がかなりかかります。

内科医開業資金は、5000~8000万円かかるそうです。

坪数や医療機器導入によって異なりますので、表示した金額以上の場合もあります。

開業資金を用意しておかなければいけません。

しかし、開業時に利用できる融資もあるようですので、一度確認してみるといいのではないでしょうか。

患者さんが少ないと、経営が傾いてしまう可能性がでてきます。

経営に関する知識をもって今後の方針を固めていく必要があります。

スタッフや自分の家庭の生活もあるので、慎重に進めていかなくてはなりません。

また、クレーム・医療ミスがでてしまうと、口コミに良くないことを書かれたりします。

SNS拡散されたりなど情報を流されるのが早いので気をつけなければいけません。

先生はとても感じがいいのに、受付が残念という口コミを見かけたことはありませんか?

そのような書き込みをされないためにも、スタッフ対応の指導管理も必要になります。

開業医は攻めのキャリア向き・高収入を得たいかた向きでしょう。

開業するためのポイント

開業したけど、患者が全然来ない・・・

そんなことにならないためのポイントをみて見ましょう。

  1. 立地選び(超重要!)
  2. 他にはない診療
  3. 経営センス

立地次第で患者さんがどれくらい集まるかです。

例えば、飲食店でとても美味しいと評判のお店がありました。

しかし、駐車場もなく富士山級の、山のてっぺんにあったら行くの考えてしまいませんか?

エリアを絞っていき、駅前や商業施設は近くにあるか、駐車場はあるかなどを頭にいれておきます。

同じ内科医が多いエリアではないか、なども事前に調べてみるといいのではないでしょうか。

さらに、地元の不動産やその地域の年齢層を実際に調べていくのも大切でしょう。

ここしかない!という立地を探せるのではないでしょうか。

そして、自分の病院にしかない強みを宣伝するのもいいでしょう。

例えば、高齢化社会で需要が増えている訪問診療を取り入れる。

さらに、内視鏡検査や定期的な診療が多い糖尿病内科など専門性があると患者さんも増えるでしょう。

「うちの病院は〇〇に特化している!」という強みをつくれば、患者さんも集めやすくなりますね。

経営するにあたって、医療スキルの他にホームページで診察患者を集めたりもします。

銀行の融資や経費管理・スタッフの人件費など全てにおいての経営能力を把握していかなければなりません。

医療スキルに加えて、経営者スキルも身につけるという、最強SSクラスにならないといけません。

勤務医でも年収アップさせる方法

「開業はリスクが高い。でも、もっと稼ぎたい」という方もいるでしょう。

勤務医のままで、年収アップの方法を調べてみました。

専門分野を選ぶ

内科医といっても色々な専門分野があります。それによって年収アップも夢ではありません。

内科の基本領域からさらに専門性をわけた、サブスペシャルティ領域があります。

循環器内科・糖尿病内科・消化器内科などを取り入れると確実に年収アップができるでしょう。

サブスペシャルティ?なにそれ?と思いますよね。

例えば、和食の調理師としてのサブスペシャルティとは、フグ料理・うなぎ・寿司などに分かれた専門性のことです。

和食全般のお店より、フグ料理店でフグ調理師として働いた方がお給料がいいということです。

副業・海外勤務

近年、副業OKの職場が増えていますよね。

医師の非常勤スポットアルバイトで収入を増やす手もあります。

しかし、勤務している病院のルールを確認してから副業をしてください。

二国間協定で決められた国で海外勤務する方法もあります。

英会話力の必要性もあり、実現するにはかなり時間がかかるのではないでしょうか。

比べてみると、専門性を身に付けた方法がいちばん現実的ですね。

かといって、サブスペシャルティの資格もすぐに取得できるわけではありません。

となると、副業がいちばん手っ取り早いのでしょうか。

地道にコツコツと勉強をつづけて、今後どうするのか決めていくのも一つの方法かもしれませんよ。

少しずつ地盤を固めていきましょう。

まとめ

内科医の年収は選び方によって変わるという事がわかりましたね。

  • 勤務医は安定しているが年収アップしにくい
  • 開業医は高収入ではあるが経営リスクがある
  • 専門分野・副業・海外勤務などで年収アップのチャンスがある

内科医にかぎらず、医者はお金持ちのイメージがありますが、働き方で年収が大きく変わるのがわかりました。

安定派の勤務医か、それとも高収入チャレンジ派の開業医を選ぶのかはあなた次第です。

全てにおいて、メリットばかりではありません。

デメリットがあってこそ、問題を解決して人間は成長し続けていくのではないでしょうか。

自分に合った未来のキャリアを考えて、理想の年収を無理なくめざしていきましょう。焦りは禁物です。

他の方法で年収アップやキャリアアップしたい、今の働き方に不安を感じている方もいるでしょう。

その場合は求人豊富な【民間医局の転職エージェント】もご覧ください。

転職を考えている医師のおすすめランキングや、失敗しないポイントなどが掲載されている記事もあります。

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