美容外科医の収入はなぜ高い?「美」を提供できる医師の特徴は?
医師になろうと思った時、あなたはどんな医師を目指していましたか？
ブラックジャックのようなカッコいい医師(彼はモグリですが)でしょうか？困っている人を助ける優しい医師でしょうか？
医師として自分の専門の科を決めて働きだした後、自分には向いてない、目指していた医師とは違うなと思ったことはありませんか?
「何度生まれ変わっても結局この科を選ぶ」という先生もいますが、すべての医師がそうではないでしょう。
人生100年時代の今、人生の前半に決めた自分の専門を見直して新たな道を探すのは決して悪いことではありません。
新たな選択肢の1つとして今回は医師のなかでも高収入がフォーカスされがちな美容外科医について紹介します。
美容外科医が高収入な理由と美容外科医に向いている人について解説していますのでご覧ください。
美容外科医が高収入な理由
美容外科医の収入が高いのは、美容外科が自由診療のためです。
一般的な保険診療では保険点数によって報酬が得られます。
つまり、必要とされる医療をどのくらい行ったかで報酬が決まります。無駄にとらない限りは大きな収入アップは望めません。
しかし、美容外科では医学的に必要な治療は基本ありません。
そのため、保険が使用できない自由診療となり、各診療機関で自由に値段を決められます。支払いは全額患者負担です。
美容外科医が「自分の施術には100万の価値がある」と言えるなら、患者に100万という施術費を提示できる事になります。
また、美容外科では基本給以外にもクリニックの売り上げに貢献した場合にインセンティブがある所が多いです。
インセンティブの内容はクリニックによって異なりますが、よくあるのが施術を希望する患者さんを多く獲得した場合です。
インセンティブは医師個人の努力や技術を評価して与えられる報償金のようなものであり、基本給に上乗せされます。
美容外科医が高収入となるのはこのためです。
また、美容外科医は数が少ないため需要が高く、年収2000～3000万前後と高年収での募集が一般的です。
医師の平均年収が約1400万であることを考えると美容外科医の収入が高いことは間違いないでしょう。
美容外科医に向いている人は?
美容外科医は先に述べた理由から収入面での魅力がフォーカスされがちです。
医師免許があればその他特別な資格はいりませんが、稼ぎたいからという理由だけで美容外科医を選ぶのはお勧めできません。
美容外科医は「美」を提供できる医師として求められていますが、すべての医師が向いているわけではないからです。
美容外科医に向いている人の特徴には以下のようなものがあります。
1流行に敏感な人
美しさというものは時代によって流行りがあります。平安時代の美人は切れ長の目、黒髪、しもぶくれですが、今は違います。
流行りのアイドルの「○○ちゃんみたいな顔になりたい」と聞いて「誰それ?」では患者さんも不安になるでしょう。
美容外科は予約診療のためワークライフバランスがとりやすく、流行をチェックする時間が全くないという事もありません。
常に流行りのものを把握できる人は美容外科医にむいています。
2コミュニケーション能力のある人
美容外科に来た方は様々なコンプレックスをもっています。また施術にかけられる予算やダウンタイムは人により違います。
美容外科医は患者の希望をくみ取り、最もその人にあった施術方法を提案しなければなりません。
そのためコミュニケーション能力がある人のほうが美容外科医には向いています。
施術前に信頼関係を築いていないと、あとでクレームの対応に追われることになりかねません。
3外科技術のある人
美容外科医を考えているなら外科技術があるにこしたことはありません。
直美(ちょくび)といって初期研修後すぐに美容外科になった医師にも高年収の募集はあります。
ちょっとした研修があれば、まぶたを縫って二重をつくるなどの簡単な施術はすぐ行えるようになるでしょう。
しかし、ただ二重にするのではなく左右差がでないようにしたり、想定通りのラインをつくるのには技術や経験が必要となります。
美容外科を目指すなら外科技術を学んだ事の証明となる形成外科専門医の取得がお勧めです。
形成外科専門医という資格は形成外科学会が認める研修施設で4年間の研修を行い、専門認定試験に合格する事で取得できます。
4倫理観のしっかりした人
美容外科は自由診療で収入が高い事もあり、一部には金儲けのために詐偽まがいのことをする所もあります。
そういう所では収益をだすために、簡単な施術をたくさん行うシステムが作られています。
まずカウンセリングを医師ではなくカウンセラーが行います。
効果が低い簡単な施術を提案し、予算を聞いてオプションを限界までつけさせて医師に施術のみさせます。
クレーム対応もカウンセラー任せで自分の施術の結果を知らない、そんな働き方でも高収入を得る事ができてしまいます。
あなたが患者ならそんな美容外科にはかかりたくないですよね。
そういう働き方をよしとしない倫理観のある人が美容外科には向いています。
5SNS集客ができる人
今の時代、美容外科に行こうと考える人がまずチェックするのがネットの口コミなどのSNSの情報です。
大手なら宣伝費をかけてコマーシャルを流すことも可能ですが、SNSなどで集客する方がコスパが良いでしょう。
どんなに腕に自信があっても、まず知ってもらわないと施術を行うことはできません。
医療広告ガイドラインの遵守は前提となりますが、得意な施術があるならそれをアピールしていきましょう。
医師本人のキャラクターやクリニックのコンセプトをうちだして差別化をはかるのもよいでしょう。
悪評もあっという間に広がるのでそこは注意が必要です。
すべて自分でする必要はありませんが、SNS集客の重要性を知り、効果的なSNS集客を行える人は美容外科医に向いています。
まとめ
美容外科医が高収入な理由は以下の通りです。
- 自由診療である
- インセンティブがある
- 美容外科医の需要が高い
以上のことから他科の医師に比べ高収入が望めるのは間違いないでしょう。
また、美容外科医に向いている人の特徴は5つあります。
- 流行に敏感な人
- コミュニケーション能力のある人
- 外科技術のある人
- 倫理観のしっかりした人
- SNS集客ができる人
これらの特徴にあてはまる場合は美容外科が向いていると考えられます。転職して新たな道を歩いてみるのもよいかもしれません。
転職を考えたとき、医師という多忙な業務をこなしながら1人で新しい職場を探すのは困難です。転職サイトやエージェントを利用して転職を進めるのが良いでしょう。
お勧めは医師専門の転職サイトであり、サポート実績豊富な転職エージェントのいる民間医局です。
民間医局はこちら
また、多くの選択肢からベストを選びたいと考えるなら複数の転職サイトへの登録がお勧めです。
当サイトではおすすめの医師転職サイトを紹介しているので、よければそちらもご覧ください。
