施設で経験浅い看護師がはたらけるの?新たな可能性を調べてみた!
「経験浅くても介護施設で働けるの？」「どんな仕事をするの？」と不安に思う看護師も多いのではないでしょうか。
病院と介護施設では、仕事内容や求められるスキルが異なります。
特に介護施設では医療行為が少ないのが特徴です。
健康管理や日常生活のサポートが中心となるので、経験が浅い方でも活躍できるチャンスがありますよ!
そこで、介護施設で働く看護師に最低限必要なスキル、仕事内容、メリット・デメリットについて解説していきます。
Contents
介護施設と病院の仕事内容
介護施設と病院では、看護師の役割や業務内容に大きな違いがあります。
それぞれの特徴を比べてみましょう。
介護施設での看護師の役割
- 利用者の健康管理：毎日のバイタルチェック（体温・血圧・脈拍)をおこなう。
- 医療ケアの実施：薬の管理や簡単な医療処置を行います。
- 他職種との連携：作業療法士や理学療法士と協力しあい、利用者の健康維持をサポートする。
- 利用者や家族との相談：利用者の家族と健康状態などを話し合う。
- 感染症対策：高齢者の日々の感染管理を徹底する。
介護施設では、利用者の健康管理や維持のためのケアが大切な仕事になります。
病院のように医療行為を行う機会は少ないでしょう。
施設では、利用者の体調に変化があった場合は、家族や医師と連携しながら対応していきます。
介護士やリハビリスタッフと協力しながら、利用者の生活を支えていくことが大切です。
病院での看護師の役割
- 医療行為が中心：医師の診療補助や投薬・点滴・採血などの医療行為を行う。
- 他職種との連携：医師・看護師・リハビリスタッフなどがチームを組んで、患者をサポートします。
- バイタルチェック：体温・血圧・脈拍の測定を行います。
医師やリハビリスタッフとチームを組みながら、患者の治療やバイタルチェック(体温・血圧・脈拍)を行います。
そのため、専門的な知識やスキルが求められます。
介護施設にいるのはどんな人？
介護施設の入居者はどんな方が利用しているのでしょうか？簡単に病院と介護施設の違いをご説明します。
- 介護施設：65歳以上の要介護認定を受けた高齢者が中心。
- 病院：病気やケガの治療を目的としているので、来院・入院患者が対象。
病院では、治療が主な目的ですが、介護施設では利用者が快適に生活できるよう支援する事が目的となります。
参考文献 厚生労働省 2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~
介護施設の種類
介護施設といっても色々ありますよね。ここでは、介護施設の種類について説明していきます。
有料老人ホーム
- 介護付きと住宅型があり、高齢者が生活する施設。
介護付き有料ホームは、入居者30名あたり看護師1名が付きます。
それ以上の人数になると50名あたり看護師1名が必要です。
住宅型有料老人ホームは、入居者の健康管理に必要な看護師の人数を決めます。
看護師がいない場合は、准看護師でも可能です。
特別養護老人ホーム
- 入浴・食事・排泄介助がメインの施設。
医療の必要性があまり高くない高齢者が対象の施設です。
入居者100名以上にならない場合は、医者の常駐はありません。
看護師は入居者100名に対して3名が常にいないといけないようです。
介護老人保健施設
- 入居している利用者が、可能な限り自立した生活を送れるように、リハビリをメインに行っている施設。
介護老人保健施設は、要介護者であり在宅復帰を目指している方を対象としている施設です。
「老健」とも呼ばれています。
施設によっては「介護老人保健施設」・「老人保健施設」と名称が違うようです。
どちらも同じサービスを提供する介護保険の給付対象施設です。
日常の介護を受けながら、医師や看護師による医療、理学療法士や作業療法士などによるリハビリを受けられます。
デイサービス
- 要介護状態となった場合も、利用者が居宅にて能力に応じた生活をできるようにサポートする施設。
デイサービスは、「通所介護」とも呼ばれているサービスです。
日常生活上で必要なお世話や、機能訓練を実施しています。
それによって、利用者の社会孤立感の解消や心身の機能維持ももてるようにしていきます。
利用者の家族の身体的・精神的な負担を減らす目的でもあります。
介護施設の看護師の役割
ここからは、介護施設での看護師の役割と最低限あった方がいいスキルをご紹介していきます。
健康管理業務
介護施設では、利用者の健康を維持するために、毎日の健康管理がとても大切です。
- バイタルチェック：(体温・血圧・脈拍の測定)
- 顔色や食欲のチェック
- 口腔ケア・耳掃除・爪切りなどのケア
- 体調不良時の対応(病院への連携など)
特に、高齢者は自分の体調を適切に伝えられないこともあるため、わずかな変化を見逃さない観察力が求められます。
過去に現場で利用者と関わったり健康管理の経験が必要になるのではないでしょうか。
医療業務
介護施設では、「相対的医行為」と呼ばれる医師の指示のもと一部の医療行為を担当します。
- 採血・投薬・点滴
- 痰の吸引・床ずれのケア
- 胃ろうの管理
- 尿道カテーテルの挿入
- インスリン注射
医療行為をおこなえるのは看護師だけです。責任は大きいですが、その分やりがいを感じられるのではないでしょうか。
臨床経験がないと難しい対応です。
介護業務
- 食事・入浴・排泄の介助
- 介護職のサポート
介護士が中心。看護師も一緒に健康サポートすることがあります。
介護施設では、高齢者の利用が多いので病棟経験があると働きやすいかもしれませんよ。
介護施設で働くメリット・デメリット
介護施設で働くのにメリット・デメリットをここではご紹介していきます。
メリット
- 残業がほとんどない
- 経験が浅くても比較的働きやすい
- 心身の負担が少ない
- 病院に比べて忙しくない
病院と比べると残業は少なめな印象です。
小さいお子様がいるママさんにとっては、病院より働きやすいかもしれませんね。
介護士と協力しあって仕事を進めるので、体力的な負担もかるくなりますね。
経験が浅い看護師や体力に自信のない方でも働きやすい職場ではないでしょうか。
デメリット
- 看護師としてのスキルアップが難しい
- 緊急時の責任が大きい
- コミュニケーションが苦手な人には向いていない
病院のように医療ケアを行う場面が少ないため、高度な看護技術を習得する機会は限られます。
また、医師が常にいない施設では、利用者の急変時に看護師が対応しなければならない責任もあります。
さらに、高齢者や認知症の利用者が多いため、コミュニケーション能力が求められる職場でもあります。
介護看護師日勤スケジュール例
介護護施設の看護師は夜勤のない職場も多いようですが、施設によっては24時間体制のところもあるようです。
夜勤勤務がない場合でも、【オンコール体制】がある施設もあります。
オンコール体制：看護師不在時、緊急時にすぐに出勤や電話対応ができるように自宅待機する事。
ここからは、看護師の一日のスケジュールを想像しやすくご紹介していきます。
- 8:00~ 出勤
「おはようございます!」と元気に出勤。夜勤スタッフから申し送りを聞き、今日の利用者の体調や注意点を確認。
全体ミーティングでスタッフ同士の連携を深め、一日のスタートを切ります。
- 9:30~ 利用者の健康チェック
利用者一人一人に、「お変わりありませんか？」と優しく声かけ。
バイタルチェック測定をしながら、小さな変化も見逃さないようにする。
- 10:00~ 医療行為（医師の指示に基づく）
点滴や薬の管理など、必要な医療ケアをおこなう。
利用者が安心できるように、ゆったりとした声かけや表情を意識する。
「大丈夫ですよ、ゆっくりやりましょうね」と不安を和らげながら対応する。
- 11:00~ 入浴の対応
介護士と協力しながら「今日も気持ちよくお風呂に入りましょう!」と声かけながら、皮膚のチェックや保湿ケアも行う。
- 12:00~ 食事介助・配薬
利用者と「今日のメニューは何かな？」と明るい会話をしながら、配膳や食事介助を行う。
薬の飲み忘れがないように、一人一人の状況をみながら薬を渡す。
- 13:00~ 昼休憩
スタッフが一息つける大切な時間。
職員同士で情報共有しながらリフレッシュ!
- 14:00~ 利用者との交流・健康チェック
利用者と楽しい会話をしながら、塗り絵や簡単な体操をしたりする。
「最近ちょうしはどうですか？」と世間話をしながら、表情や動作をチェックする。
- 15:00~ 施設内カンファレンス・記録作成
チーム全体で利用者の健康状態を共有し、今後のケアの話し合う大切な時間。
「○○さんの食事量が減っているので、補助食をふやしたほうがいいですね」と意見交換をしたりする。
カンファレンス：利用者の看護ケア・治療上の問題などを共有し、解決策を考え意見交換する会議
- 16:00~ 夜勤者への申し送り
夜間対応がスムーズに進むように、日中の気になった所をきちんと申し送りする。
「○○さんが、いつもより元気がなかったので様子をみてもらえますか？」など、ささいなことでも伝える。
- 17:00~ 退勤
利用者の穏やかな笑顔を思いうかべながら、「明日も、良い一日になりますように」と思いながら退勤。
何となくイメージができたでしょうか？
まとめ
病院とは違い、利用者の生活を支える事が中心という内容でしたね。
- 経験が浅くても働きやすい
- 病院とは違い、医療行為は少なめ
- 残業が少なく、ワークバランスが取りやすい
利用者と、楽しくお話しながら仕事ができるのもポイントではないでしょうか。
不安でしょうが、立ち止まらず一歩踏み出してみるのもいいのではないでしょうか。
それでも、「スキルアップをしたい」「病院での経験を積んでから転職考えている」という方もいるでしょう。
詳しい内容が豊富に掲載されている、看護師転職ランキングをチェックするのもおすすめです。
数十年前とは違い、看護師の制服も色々な種類があります。ナースグッズなども豊富に取り扱っている商品もご覧ください。
