病院薬剤師に向いている人とは? 仕事内容や必要な能力をチェック!
薬剤師の職種は病院薬剤師と薬局薬剤師が多く全体の7~8割を占めています。調剤薬局やドラッグストアに比べて病院薬剤師はどのような業務でどのような素質が必要になるのでしょうか。
そんな病院薬剤師について以下で詳しく解説します。
病院薬剤師の業務は主に8つ
病院薬剤師が調剤薬局と大きく異なるのは医師や看護師の存在です。時に薬品についてアドバイスをしたり緊急時には連携を取って処置にあたる必要が有ります。他の調剤薬局と通じる業務もありますが、主な業務は以下の通りです。
- 調剤業務
- 医師の診断による処方箋に基づいて、患者さんが使用する薬を調剤します。
- 注射調剤業務
- 注射処方せんに基づき、患者さんに使用する注射薬を調剤します。通常の調剤に比べて処方が細かく、注意が必要です。
- 医薬品管理業務
- 病院内にある医薬品の在庫状況を確認し、発注・供給します。
- 外来業務
- 外来患者さんに対して薬剤の説明や服薬の指導を行います。
- 救命救急業務
- 救急救命センターや集中治療室で重症の患者さんを対象に薬剤投与やアレルギー確認などを行います。
- 治験業務
- 国に承認される薬剤の候補を人を対象に臨床試験していきます。薬剤師が医療の発展に寄与する業務です。
- 院内製剤業務
- 市販の薬では十分でなかったり、治療に適さない場合に、必要な薬を院内で調剤する業務です。
- 医薬品情報業務
- 薬剤を安全に使用するために必要な情報を収集、整理、保管し、それを患者さんや医師・看護師に提供します。
病院薬剤師のメリット・デメリット
病院薬剤師には多くのメリットがありますが、代表的な3つのメリットを上げますと以下のようなモノがあります。
- コミュニケーションが多い
- 入院中の患者さんや薬物治療の患者さん、そして医師・看護師とのコミュニケーションが多くなります。
- 病院でしか取れない認定がある
- 感染制御認定薬剤師・がん薬物療法認定薬剤師・緩和薬物療法認定薬剤師・救急認定薬剤師といった認定は病院薬剤師会に所属する必要が有ります。また、取得することでキャリアアップにもつながります。
- 感染制御認定薬剤師・がん薬物療法認定薬剤師・緩和薬物療法認定薬剤師・救急認定薬剤師といった認定は病院薬剤師会に所属する必要が有ります。また、取得することでキャリアアップにもつながります。
- 選択肢が多い
- 病院の規模・所在地も多く、薬剤師の所属人数が多ければ休みを調整しやすくなります。また、公立病院であれば公務員として安定した仕事をすることが出来ます。
デメリットも同様に存在します。以下のようなモノがデメリットとなります。
- デメリット1:勤務時間
- 病院薬剤師は入院患者の薬剤管理に対応するため、24時間体制での対応を求められます。そのため休日出勤や夜勤も多く、ワークライフバランスを保つことが難しくなりがちです。
- ストレスが大きい
- 患者さんへの対応には薬剤に関するトラブルやクレームも含まれます。病院の中でも薬剤師の扱いが医師や看護師より弱い現場があり、人間関係に大きく左右されます。
- 平均給与が他の職種に比べて低い
- ドラッグストアや調剤薬局に所属する薬剤師と比べると平均給与が低い傾向にあります。また、病院での勤務内容と比べても割に合わないと感じる人が多いようです。
病院薬剤師に向いているのはこんな人
病院薬剤師は他の薬剤師に比べてやはりコミュニケーションが多くなるため、他人との関係構築が得意な人が向いています。また、薬剤師としての責任感や調剤の為の細かい作業が出来る事も重要な要素です。
薬剤師として新しい薬剤の勉強を続ける必要が有り、夜勤などに耐えられる体力と精神力を備えている方が向いていると言えるでしょう。
病院薬剤師の年収やキャリアパスは?
病院薬剤師の平均年収は病院の規模や都道府県によっても異なりますが、500万~600万円になります。地方より都市圏の方が若干年収が上がる傾向にあります。
薬剤師のキャリアプランとしては「管理職を目指す」「専門薬剤師を目指す」というパターンがあります。病院薬剤師の管理職は病院によって異なります。長く務めることを前提としたキャリアプランを考えましょう。
専門薬剤師は各種認定を受け、高い知識と技能で研修講師や学会での活躍を目指します。
その他では病院薬剤師の経験を求める調剤薬局への転職や薬局としての独立開業などが上げられます。
まとめ
病院薬剤師について他の薬剤師とどのように違うのかをご紹介しました。
病院薬剤師は他の薬剤師と比べて勤務がハードですが多彩な経験を積むことが出来ます。将来どのような薬剤師を目指すかというビジョンを持つことが大切です。今後病院薬剤師を目指す方の参考にして頂ければと思います。
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