看護師のキャリアアップとは?具体的なキャリアプランや転職先も提案
看護師のキャリアアップって何だろう?
キャリアアップするにはどうしたらいい?
看護師は病院で働くだけではなくキャリアアップの方法はいくつもあります。
自分の価値観や目標に合わせて資格取得なども行いキャリアアップを目指しましょう。
看護師のキャリア形成とは?
看護師のキャリアアップは資格取得や管理職を目指すのが一般的です。
他にもスペシャリストやジェネラリストになったり看護師の資格や経験を活かして別業種に挑戦する事もできます。
看護師のキャリア
キャリアとは過去の職務経験、それに伴う継続的なプロセス、ひいては個人の生き方を指していると言えます。
看護師のキャリアアップ
キャリアアップとは資格を取得するなどして自身の価値を高め、現状からステップアップする事です。
看護師のキャリアプラン
キャリアプランとは将来どうなりたいか目標を立て、その目標に向けどのような経歴を積み上げていくかを考える中長期計画です。
看護師のキャリアパス
キャリアパスとは勤務先が用意した出世のための道筋となる指標の事です。
どのような職務にどのような立場で就くか、そこに到達するためにどんな経験を積みどんなスキルを身につけるかを示します。
看護師の場合、勤務先の医療機関が研修などを行いキャリアアップのサポートを行います。
看護師のキャリアアップの選択肢
看護師として長く勤務し看護師経験を積んでキャリアアップすることができます。
スペシャリスト
特定の分野で専門性を極め、強みを伸ばしたい人が目指します。
スペシャリストの種類には「認定看護師」「専門看護師」があります。
認定看護師
特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有する者として日本看護協会に認定を受けた看護師です。
専門看護師
特定の分野において専門性の高い優れた実戦看護能力がある者として、日本看護協会より認められた看護師のことです。
ジェネラリスト
看護師の中でも幅広い知識や技術を持った人はジェネラル・ナースと称され、医療現場でマルチに活躍します。
自分で考えて行動し、その行動に責任を持てる自立した看護師のことです。
マネジメント(管理職)
看護部長
病院全体の看護部門のトップです。
副院長を兼任する場合も多く、看護部の理念や目標をスタッフと共有し必要なマネジメントを行います。
実際に看護を行う事はほぼ無く、業務計画、予算案、人事採用など病院の運営上重要な役割を担います。
他職種との連携も重要でリーダーシップを発揮し病院全体をチームとしてまとめ、総合的な医療サービスを提供します。
看護師長
病棟全体の看護師などスタッフを統括する管理職です。
診療科ごとの管理職と連携を取り、病院全体の運営に携わりスタッフを統率するマネジメント力やリーダーシップ力が求められます。
看護主任
看護師の1段階上のポジションです。
業務が円滑に行われるよう看護師の管理やサポートを行います。
看護師長の補佐として業務にあたることもあり、病院によっては副看護師長と呼ばれることもあります。
キャリアプランの立て方
新人看護師
1、2年目の新人看護師の場合は基本的な仕事に慣れ、覚える段階なのでとにかく経験を積みましょう。
常に前向きに仕事に取り組んでいれば自分の得意分野が見えてきてキャリアプランのヒントになるでしょう。
中堅看護師
3年目を迎えると新人教育やリーダーを任される事が増えます。
中堅になると自分の興味や強みが分かってくるのでキャリアプランを意識し、実際の行動に移す事も可能でしょう。
キャリアアップを目指すには
情報収集をする
まずは自分がどうなりたいかのキャリアプランを立て、そこに向けて何が必要なのか情報を収集しましょう。
必須資格以外にも有利になる資格、求人が出やすい時期なども集めていきましょう。
勉強をする
必要な情報が集まったらキャリアアップに向けた勉強を始めましょう。
学びなおしや実務を通した医療知識の習得も含まれます。
得た知識をアウトプットできる現場経験は重要ですので座学に限らず積極的に取り組みましょう。
セミナー参加
独学で限界を感じる場合は時間を作ってセミナーや勉強会に参加する方法もあります。
色々な人の話を聞くと独学では得られない経験や知識を得る事ができ、自分に足りないものは何かなど新たな気付きもあるでしょう。
資格取得
キャリアアップに必要な資格があれば取得し、キャリアアップに有利に働く資格も積極的に取得しましょう。
必要な資格に的を絞った勉強をしましょう。
キャリアアップできる転職先
転職によってキャリアアップする事もできます。
キャリアアップになり得る転職先を見ていきましょう。
産業看護師
企業で従業員の健康管理に従事する保健師・看護師のことです。
ほぼ9時5時勤務のため平均年収は約450~500万円で企業の規模が大きくなるほど年収が上がる傾向にあります。
医療のスキルを高める事はできませんが夜勤が無く土日祝日が休み、デスクワークが中心で体力的、心理的にも負担が少なく家庭との両立もしやすいでしょう。
PCスキル、ビジネスマナーも身に付きます。
保健師のみ採用する企業もあるため採用条件に記載がなくても保健師資格を持っていると有利でしょう。
保健師
保健指導や健康管理が主な仕事です。
残業が少なく土日祝日が休みの場合が多いため産業看護師と同じく家庭との両立もしやすいでしょう。
行政保健師(保健所や市役所に勤務)、産業保健師(企業の医務室や健康相談部に勤務)、学校保健師(小学校や中学校などに勤務)などがあります。
看護師資格に加えて保健師資格が必要な上、行政保健師の場合は地方公務員資格や国家公務員資格も必要です。
令和3年度の調査によると平均年収は約480万円です。
助産師
妊娠、出産、産後のケアなど母子の健康を支える仕事です。
看護師資格に加えて助産師資格が必要で、令和3年の調査では倍率3.3倍と狭き門です。
平均年収は約407万円ですが資格があれば助産院を開業できるので独立して開業したい方には魅力的です。
アテンダントナース(ツアーナース)
個人や団体、学校の課外活動などに同行して参加者の健康を管理します。
単発派遣かつ看護師は一人での同行も多く万が一の場合は一人での対応力が必要です。
日給は1万~1万5千円でツアーの場合は日数を掛けた報酬で、海外ツアーの場合は日給が高まる傾向があります。
旅費や食費、宿泊費は主催者の負担なので旅行好きの方にはとても魅力的です。
ケアマネージャー
介護や支援が必要な方の状況に応じて介護サービスを受けられるようにケアプランを作成し、自治体や事業者、施設などとの調整を行います。
平均年収は約346万円ですが給与幅が約279~725万円の為、スキルや経験、勤務先によってばらつきがあります。
ケアマネージャー資格は「介護支援専門員」という各都道府県が認定する公的資格です。
取得のためには看護師資格を含む一定の職種で5年以上かつ900日以上の勤務実績が求められます。
介護施設や地域包括支援センターなどに勤務し、高齢者支援に興味がある人に向いています。
福祉住環境コーディネーター
住環境の視点から高齢者や障がい者が自宅で自立した生活を送るためのサポートをします。
専門性が高く、病院や保健所、リハビリテーションセンター、老人保健施設、ハウスメーカーなど幅広く活躍の機会があります。
福祉住環境コーディネーター資格は受験資格の制限が無く、2・3級の併願も可能ですが福祉分野に興味があれば1級を取得しましょう。
平均年収は約304~397万円です。
保育園で働く
子どもたちの健康管理を行ったり、保育士のサポートなども行うので保育スキルがあると役に立ちます。
年収は約400万円からと看護師よりも低くなる傾向にありますが基本的に土日休みなので働きやすさの面で魅力的です。
美容クリニックで働く
医療行為ではなく受付やカウンセリング、医師のサポート、アフターケアなどを行います。
夜勤が少なく自由診療のため年収は500~600万円と収入が高くなりやすく元々美容に興味のある方には魅力的です。
健診センターで働く
健康診断の事前の問診や各種測定、採血などを担当します。
ルーティンワークを受診者と丁寧なコミュニケーションを取りながらてきぱきとこなせる方が向いています。
年収は約300~380万円ですが日勤のみで残業が無いので家庭との両立もしやすい点は魅力的です。
治験コーディネーター・臨床開発モニター
治験(薬の開発試験)のサポートをします。
医療機関や製薬会社、治験被験者とのコミュニケーションが上手に取れる事や書類作成のための情報処理能力も必要です。
病院に勤務することの多い治験コーディネーターの平均年収は約427万円です。
一方製薬会社に勤務することの多い臨床開発モニターの平均年収は約500万円からと差があります。
心理カウンセラー
悩みやストレスを抱えた人の相談に乗り、解決に向けた手助けをするために適切な距離を保ちながらコミュニケーションを取り、柔軟な対応も必要です。
資格がなくても名乗ることはできますが資格があった方が有利で平均年収は約355万円です。
クリニカルスペシャリスト
医療機器メーカーなどに勤務し、看護師経験やスキルを活かして自社の製品を販売する営業のサポートを行います。
企業でビジネスマンとして働くので土日祝日が休みで好待遇が見込め、平均年収は約400~600万円です。
英語ができる場合は外資系医療機器メーカーに勤務し、年収1,000万円以上を目指せるのは魅力的です。
まとめ
興味のあるものはありましたか?
看護師は病院勤務だけでなく様々な働き方が選べます。
一口にキャリアアップと言っても収入、待遇、家庭との両立などこだわりたいポイントは人それぞれです。
将来に向けてしっかりとしたキャリアプランを持ち、キャリアアップをしていきましょう。
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